老後の生活費に困る人、困らない人の3つ特徴と対策







老後の資金はいざ65歳を迎えて、「老後の生活費の準備が不足していた」では済みません。現役時代に計画立てて老後資金を貯蓄して老後を迎えられたら安心でし、投資したお金は低くとも、冷静に状況を分析して適切な投資の結果、投資実績として老後資金を確保できたらなら、落ち着いた老後を過ごすことができるでしょう。

とは言っても、自分が老後の生活費に困るのか、困らないのかで現役世代の準備も変わってくるもの。今回はさまざまな相談事例を受けた専門家として、老後の生活費に困る人、困らない人の特徴を分析していきましょう。

老後の生活費に困る人の特徴

最初に、今回お伝えしたい「老後の生活費に困る人」には以下のような特徴があります。

老後の生活費困る人の3つの特徴

  • 「老後計画」は一度立てたので、もう大丈夫だと安心してしまう
  • 65歳まで老後資金を貯めた。あとは貯めた資金を計画通り使っていく
  • 高齢者をめぐる状況はいろいろ変わっているが、何かあったら行政が知らせてくれるはず

このような人は傾向として「老後の生活費に困る」ことが多いように思います。老後の生活に困らないようにするためには考え方を少しだけ変えることが大切です。老後の生活費に困る人に3つのアドバイスをお伝えします。

「計画は立てること」よりも、「計画を見直す」ことが大切

老後計画において計画を立てることは大切です。男性・女性によって異なりますが、平均余命の90歳近くまで元気でいたときに、毎年の収入と支出をExcelで予測している人もいるでしょう。ところが、当初組み立てた老後計画が、そのまま進むことはまずあり得ません。老後に想定できない「思わぬ支出」があります。

老後の生活費における思わぬ支出

  • 子どもへの出費(結婚資金、住宅購入資金など)
  • 配偶者への出費(配偶者との死別、離別など)
  • 自分への出費(体を壊したなど)

この想定外の支出が当初組み立てた年金等による収入額、支出額を変動させてしまいます。90歳まで維持できるはずだった老後の生活費が85歳まで…というケースもあるでしょう。ただ、既に老後を迎えていると、追加で老後資金を貯蓄するのもなかなか難しい。

そこで、一度立てた計画を「見直す力」が求められます。見直すのも一度ではなく、数年置きになど、定期的に見直す習慣をつけることをお勧めします。更に言うなら、この作業は一人ではなく、配偶者と一緒に見直すことを推奨します。長年連れ添ったパートナーと、「少し我慢しなければならなくなってしまったね」などと言いながら見直しを行うと良いでしょう。

配偶者が既にいなければ、子どもや兄弟と見直すというのもお勧めです。ただその時には、見直す前のライフプランを「消さない」ことです。節約して生活を元のライフプランに戻すことができたら、ファイルの奥底に閉まっていた以前のライフプランに戻すこと。そうすれば節約生活にも「ハリ」がでます。

65歳は老後の資産運用が「終わる」時期ではないと理解しよう

老後の生活が始めるまでに確保した老後資金は、どこに入れておくべきでしょうか。普通預金に入れて、生活費の支出ごとに引き出しをするべきなのでしょうか。 その答えは、「老後前と変わらずに運用管理する」ことです。

現役世代には、現金、証券口座、投資信託口座、最近ならビットコインと資産を配分して管理していることと思います。資産構成が分かれているという意味で、これを「ポートフォリオの配分」といいます。ポートフォリオを配分しておくと、仮に株式が下落したときにも現金があるから損害を抑えられますし、証券のなかでA銘柄が下落してもB銘柄が上昇すると差し引きゼロとすることができます。老後生活を迎えるにあたっても、このポートフォリオは継続すべきです。

ただ入用も多くなるため、現金などいつでも引き出せるものの割合を多くしつつ、継続して投資信託や証券にて資産運用を継続するよう心がけましょう。65歳は老後の資産運用が「終わる」時期ではないと理解し、資産運用を継続することが老後の生活費に困らない方法のひとつです。

続々と変わる老後福祉行政や暮らしの変化に対応する

現役世代に決まっていたことが、実際に自分が高齢者になると変わる可能性もあります。後期高齢者医療制度や高齢者の高額療養費など、ここ数年で変わった、もしくは変わることが決まった制度については、対象の人も現役世代に予測できたものではありませんでした。

【2018年度】介護保険制度改正で老後の生活はどう変わる!?知らないと老後破産の危険も。

2017.05.20

相続税の全て|控除・税率・申告の流れから法改正まで徹底解説

2017.04.20

高額医療費制度とは!?申請方法・手続き・法改正まで徹底解説!

2017.04.15

年金制度改革法案(年金カット法案)の強制可決の背景と影響範囲を解説

2017.04.13

今後も高齢者の増加と社会福祉財政の更なる肥大化を受け、高齢者にとってもさまざまな抑制策が打ち出されていくものと考えられます。このときのポイントは、続々と変わる老後福祉行政について、早く情報を得ることと、毎日の暮らしに対応させること、です。さらに行政の情報は、高齢者ひとりひとりに対し「丁寧に説明される」ばかりのものではありません。

新聞などのメディア、自治体からの連絡や広報などからの情報を得る習慣をつけることが必要です。また、行政からの情報は総じて難しく煩雑な言葉で書かれており、不慣れな人にはなかなか理解が難しい特徴を持ちます。社会保険労務士(社労士)やファイナンシャルプランナー(FP)などに定期的に相談することで、情報の取得漏れを無くすようにしたいものです。

リバースモーゲージを活用して「亡くなったあと」を考える

老後資金は「準備したお金」だけではありません。意外なもの、も活用することで、老後の生活において役立てることができます。たとえばいま住んでいる自宅です。自宅を担保にして、老後資金を借り入れる「リバースモーゲージ」という金融商品があります。亡くなったときには自宅を引き渡すことによって借入金の一括返済とすることができるため、遺された家族に返済を引き継ぐこともありません。

自宅という資産のある人は、一度金融機関に問い合わせて、自宅がどれくらいの老後資金を借り入れる価値があるか、問い合わせてみてはいかがでしょうか。リバースモーゲージは金融機関によって査定額も異なるため、可能な限り複数の金融機関に問い合わせてみるようにしましょう。

老後の生活に「困らない」人の特徴

老後の生活費に困る人の特徴と対策をご紹介させていただきましたが、老後の生活費に困らない人は、上記に加えてどのような特徴があるのかみてみましょう。

老後の生活費に困らない人の3つの特徴

  • 老後になっても何があるかわからない。随時状況を見て生活レベルを調整できる
  • 60歳を過ぎても働く意欲、資産運用の意欲がある。
  • 少子高齢化でこの先も高齢者をめぐる環境が目まぐるしく変わることを理解している。

変動要因の多い昨今、老後の生活に困らない人は良い習慣を身につけたといえるでしょう。ただ、老後の生活費に困らない習慣を身につけた人にとっても、今は何があるか分かりません。老後の生活費に困らない人が更に老後を安定させるには、どのようなことに気をつけると良いのでしょうか。いくつか考えてみましょう。

情報の取捨選択力を常に磨く

昨今は様々な情報が溢れています。インターネットを見るとひとつの疑問に対し、専門家からのアドバイスとしてまったく逆の回答がされていることも。そのため、回答が正しいものなのか判断する力、取捨選択する力を磨きましょう。「この回答であっているのかな?」と感じたら他の専門家に尋ねる習慣や、訪問してくる営業マンに対して落ち着いて考える習慣などをつけることが対策となります。

自分の判断に責任と自信を持つ

老後の資金計画に失敗したとき、「○○が言ったから」では決して好転しません。自分の判断に責任を持つことが大切です。合わせて、考えて導いた回答に「自信」を持つようにしましょう。プラスの方向を向いて自信を持った判断を進めていった方が、その後の判断に自信を維持することができます。

「友人」を選択する

最後は少し挑戦的な言葉を使いますが、「友人」を選択することが大事です。お互いに生活に困らないための工夫をしている友人と時間を過ごすと、良い習慣が身につきます。さまざまな情報も入ってくることでしょう。高齢者になると外へ出る時間も限られるためコミュニティ選びはとても大切です。

まとめ

今回は老後の生活費に困る人、困らない人について分析し、困らないようになるためのアドバイスをお伝えしました。また、現状困っていない人でも、今後も老後の生活費が困らないという保障はありませんので、徐々に習慣づけていきたいものです。









全国320の法律事務所を徹底比較

ABOUTこの記事をかいた人

工藤 崇

株式会社FP-MYS代表取締役社長兼CEO。ファイナンシャルプランニング(FP)を通じて、Fintech領域のリテラシーを上げたいとお考えの個人、 FP領域を活用して、Fintechビジネスを開始、発展させたいとする法人のアドバイザーやプロダクトの受注を請け負っている。Fintechベンチャー集積拠点Finolab(フィノラボ)入居企業。執筆実績多数。東京都千代田区大手町。