終活とは?人生最後のイベントに備えて今から準備すべきこと







終活とは、「人生最後のイベントでもある死に対して生前からしっかりと準備を行うこと」です。まだまだ終活を始めているという方は周りでも少ないかもしれませんが、財産、相続、遺品、葬儀など生前に準備をしておくことで自分の意思を尊重した最後を迎えることができます。加えて残された家族にも負担がかからないので、今回は「終活」の始め方を解説したいと思います。

終活の認知率は60代・70代で80%を越える

インターネット調査会社のマクロミルが全国の60代、70代1000名を対象に「終活」に関するアンケートを実施したところ、60代、70代ともに終活の認知率は80%程度と非常に多くの方が認知していることが分かりました。

一方で就活の実施率を確認すると「既に行なっている方は9%」、「近く始める予定の方は8.5%」、「予定はないが時がくれば終活を行いたいと思うは56.2%」と終活は知られてはいるものの、実施率が低いということが分かります。

終活を始める理由は家族に迷惑をかけたくないが1位

終活の認知度に比べ実施率は非常に低いものの、56.2%の方は機会があれば終活を実施したいと読み解くこともできます。それでは、なぜ終活を行いたいと考えているのか?こちらもアンケート調査を参考にすると「家族に迷惑をかけたくない」という回答が70%を超え終活実施理由の一番となっています。次いで、「寝たきりで意思疎通ができなくなった場合に備えて」が40.4%、「最後を自分で決めたい」が31.5%と続いています。

終活はいつから何を準備するべきなのか?

家族に迷惑をかけないように自分自身も「終活」を始めてみようと考えた場合、いつから何を準備するべきのか?と疑問に思う方も多いでしょう。

終活の準備は、決めなくていけないことが多く、そして自分の最後だからこそじっくりと考えたいと思うでしょう。加えて、配偶者や家族と相談をして決めたいこともあるでしょうから、目安としては定年後から終活準備を始めると物事をじっくりと考える時間が作れますので良いタイミングと言えるでしょう。

また、終活で準備したいことは大きく7つありますので以下の項目に沿って順に解説を行います。

終活7つの準備事項

  1. エンディングノートを用意する
  2. 希望する葬儀や費用を決める
  3. 葬式用の写真撮影を行う
  4. お墓を探しておく
  5. 財産や相続の取り決めを行う
  6. 家族・知人の連絡先を整理する
  7. 自分の荷物を整理・断捨離する

エンディングノートは最後のお願いをまとめる一冊のノート

エンディングノートとは、ご自身の最後に向けて希望することを書き留めたノートになります。これを家族に渡すことで家族が終焉に向かって様々な準備や手続きを行いやすくすることが可能になりますし、故人の意見を尊重することが出来ます。そのため、エンディングノートに以下の事項を盛り込むようにしたいのですが、記載する内容は非常に細かくたくさんあります。

項目記載すべきこと
自分自身
  • 本籍地
  • 勤務先
  • 健康保険証やパスポートの保管場所
  • 住民票コード
  • マイナンバー
資産状況
  • 預貯金の銀行名、口座番号、ネットバンクのIDとパスワード
  • クレジットカードの自動引き落としの情報
  • 有価証券や保険などの資産状況
  • 不動産の登記事項
  • 金庫の暗証番号
  • 貸付しているお金
  • クレジットカードの番号の一部
  • 電子マネーやポイントカードの情報
  • 年金に関する情報
負債状況
  • 借入先や返済状況及び担保
  • 保証人の情報
身の回り
  • 携帯電話のキャリアや暗証番号など一式
  • インターネットショッピングのIDやパスワード
  • ペットの動物病院や保険の情報
家族・親族・知人
  • 連絡先、続柄、同居の有無
  • 葬儀への参列希望有無
医療・介護
  • かかりつけの病院の情報
  • 常用の薬
  • 持病やアレルギー
  • 重病になった場合の治療方針の意思決定者
  • 病名の告知方法
  • 回復が見込めない場合の延命措置についての希望
  • 上記提供や献体登録の有無
  • 希望する介護施設や介護内容
  • 介護内容の方針決定者
  • 自分の財産が管理できない場合に管理をお願いしたい人
葬儀・供養
  • 希望する葬儀内容
  • 菩提寺の名前、連絡先、宗派
  • 喪主になってもらいたい人
  • 葬儀の参加者
  • 遺影写真
  • 供養方法
  • お墓の所在地や管理者の連絡先
  • お墓を継承してもらいたい人
遺言
  • 遺言の有無
  • 遺言の保管場所と種類
  • 遺言作成を相談した専門家の連絡先

専用のエンディングノートを購入した方が便利

上記のように記載すべきことがたくさんありますので、一般的なノートを活用するよりも市販のエンディングノートを購入する方が良いと言えます。おすすめは、「コクヨ エディングノート もしもの時に役立つノート 」がエンディングノートの中では常に売れ筋上位ですので安心して購入ができるでしょう。

希望する葬儀の種類や費用を決める

葬儀も様々な種類がありますのでどのような葬儀を行いたいのか検討を進めておくと良いでしょう。まずは葬儀の種類と特徴をお伝えさせていただきます。

葬儀の種類特徴
一般葬遺族や親族以外にも知人や職場の方など親しい関係者も参列する一般的な葬儀
家族葬家族葬は遺族や親族などごく内輪だけでの葬儀を指しており本葬は行わない
密葬密葬は家族葬に加え本葬を行う葬儀を指している
一日葬通夜を行わず告別式と火葬を一日で行う葬儀を指している
直葬葬式を行わず火葬のみを行う葬儀

上記は一般的に利用者の多い葬儀の種類を挙げていますが、葬儀会社によってもプランは様々ですし、同じプランでも内容が異なるなどもあります。葬儀ビジネスの納得感に欠ける部分は、このように複雑な商品プランを用意し、急いで葬儀会社を決めなくてはいけないという焦りから利用者の判断能力を奪い高額なプランを契約させてしまうという業者が存在することです。

かつ、人が亡くなったということで値引き交渉するのも気が引けるという人間心理をうまくついたビジネス。と捉えることもできます。このようなことにならないように「終活」を通じて生前から葬儀会社を比較検討して置くことが非常に重要です。

葬儀会社はしっかりと見積もりを取得すべし

最近は葬儀会社をまとめて見積もりしてくれるサービスも出てきています。葬儀会社を電話帳で調べても本当に良いところは見つけられないでしょう。そこで、葬儀の一括見積もりサイトを活用するのがおすすめです。「葬儀レビ」というサイトが400社の葬儀会社からお住いの地域などから最大10社の見積もりを取り寄せてくれるので非常に便利です。

葬儀用の写真撮影を行う

遺影を事前に撮影しておくことを「生前遺影」と呼ぶことも多いのですが、遺影を準備していないと遺族が過去の写真からなるべく綺麗に撮影がされていた写真を選ぶこととなります。既に亡くなっているのであまり気にしない方もいるかもしれませんが、自分自身であまり使って欲しくない写真などが遺影に選ばれてしまうこともあるでしょう。そのためにも事前に遺影を撮影しておくことで、自分の最後の姿を演出することが可能です。

お墓を探して置く

お墓は先祖代々続く墓地に納骨されるケースが多いと思いますが、最近は自分でお墓を購入する方も増えているのです。生前にお墓を買うことは「寿陵」と呼ぶのですが、早死にするなど縁起が悪いと言われています。ただ、これは迷信であり気にする必要はないでしょう。また、お墓の購入に関する土地や暮石の費用は相続税が発生しないので節税対策としても有効なため賢く検討をしたいところです。

お墓探しは霊園探しから

暮石だけ購入すれば完結という訳には行かないのがお墓の購入です。墓を立てる霊園がなければいけませんので暮石を購入する前に霊園や墓地を見つけるようにしましょう。と、言ってもどこに霊園があり誰に連絡をすれば契約できるのか?などを知っている方は限りなく少数でしょう。その場合に全国の霊園や墓地を掲載し問い合わせが可能な「もしもドットネット 」を活用することをおすすめします。全国3000件の霊園や墓地の情報を掲載していますので自分にあった場所が見つかるでしょう。

財産や相続の取り決めを行なっておく

財産を有する方は生前の間に遺言状を作成するなどで相続財産の扱いを決めておくようにしましょう。自分の死後、親族間で骨肉の争いなど誰も望まないことです。遺言状は金融機関や弁護士、司法書士事務所にて対応を行なっておりますので、「弁護士ドットコム」などで弁護士を検索すると候補を簡単に見つけることが可能になります。

親族・知人の連絡先を整理しておく

エンディングノートにも記載する項目ですが、葬儀の時に親族、知人の連絡先が分からないというケースが多々あります。参列者の漏れなどがあると後々遺族が恨みつらみを言われるケースもありますので事前にしっかりと整理をおこなっておくべきでしょう。その際に、誰を葬儀に呼びたいのか希望を書くことで親族の負担は大幅に削減することができます。

自分の荷物を断捨離しておく

自分の荷物を断捨離して置くことは自身の死後に遺品整理の負担を減らすことができますし、一緒にお棺にいれたい物などを決めておくと親族もスムーズに準備が可能になります。人には見せたくない物も多いでしょうから定年を迎えたら一度断捨離を行なってみましょう。

終活のベストセラー本をランキングで紹介

これまで終活の準備についてお伝えしてきました。終活について本格的に取り組もうと考え始めた方やまだまだ早いと思う人まで様々だと思います。そこで、まずは、終活がどのようなものなのか書籍を通じて理解しても良いでしょう。おすすめの終活本をご紹介したいと思います。

41歳で亡くなった流通ジャーナリスト金子氏の死の記録

僕の死に方 エンディングダイアリー500日

流通ジャーナリストとしてテレビでも数多く出演していた金子哲雄氏は41歳の若さで亡くなったことは記憶に新しいと思います。その金子氏が突然の余命宣告を受けてからの500日を綴ったこの1冊は「死」に対してどのように向き合うべきなのか分かる誰もが一度は読むべき書籍と言えます。

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死への向き合い方を教えてくれる一冊

ひとりで死ぬのだって大丈夫

2500人の終末期に寄り添った緩和ケア医である奥野氏がひとりでも安心して最後を迎えることができように死への向き合い方を綴った1冊です。自分自身が最後に向かって歩く時、その現実をどのように受け止めるべきか。ひとりであれ、家族であれ誰もがこの1冊を読むことで死という現実を理解することができるでしょう。

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マンガで分かりやすく終活を解説してくれる

親が終活でしくじりまして

終活初心者の方にオススメしたいのがこの1冊です。終活関連の本は少々難しい言葉を多様した書籍も多いのですが、こちらの本はマンガでスラスラ読めてしまうのが特徴です。それでも終活に必要な知識は一通り掲載されていますので、最初の1冊として購入してみましょう。

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終活のイロハが分かるベストセラー本

身近な人が亡くなった後の手続きすべて

いざという時にこの1冊があれば安心して死後の手続きを進めることができる書籍となっています。ベストセラーとして人気の書籍ですので家庭に1冊準備をしても損はないと言えるでしょう。特に高齢の両親がいる世帯は事前の知識として理解を深めておくことで、いざという時に慌てずに済むでしょう。

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生前整理は定年前から準備できる?ベストセラーの1冊

定年前にはじめる生前整理 人生後半が変わる4つのステップ

生前整理と言われても何から手を付けたら良いか分からない。という方も多いでしょう。この1冊は定年前から生前整理を行う理由や手順を解説したベストセラー本です。もちろん定年後の方でも参考になる書籍ですので、生前整理を行うと考えた場合にまず購入したい1冊です。

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終活のまとめ

終活の手順やおすすめの書籍をご紹介しましたが、終活を行うことは残された家族の負担を軽減するだけでなく、自分自身の死後を計画することで、人生の最後に向かって心の準備を行うこともできます。安心して最後を迎えるためにも終活は非常に重要な役割を果たしますので今から準備を進めてみましょう。









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老後資金の教科書

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