贈与税の時効は何年?起算日と善意か悪意かによって変わる制度を解説







贈与税にも時効はあるの?と疑問に感じる方も多いと思いますが、贈与税にも時効はあります。

以前「相続税の時効は5年と7年がある?起算日・中断・発覚時の罰則を解説」にてお伝えしたようにしっかりと法律で定められているのです。

そして、贈与税の時効は6年と7年がありますが、どのような違いあるのか?今回はこの贈与税の時効について解説をおこないたいと思います。

贈与税の時効が6年になる場合|善意の場合

贈与税や相続税の時効を決める際に肝となるのが「善意なのか悪意なのか」という点です。

善意とは、贈与税の支払いを認識しておらず、そのまま時効の期限を迎えた場合となります。贈与税の場合は少額贈与などであれば稀に時効を迎えることがあります。(基本的には税務調査に合うでしょう。)

そして、善意の場合の贈与税の時効は6年になります。相続税は5年なので1年長いと覚えておきましょう。

贈与税の時効が7年になる場合|悪意の場合

そして、贈与税の時効が7年になるのは悪意のある場合になります。

悪意とは、意図的に贈与額を少なく見積もろうとする行為や隠蔽などが当てはまりますので、贈与税の支払い義務が必要であることを少しでも認識していた場合は、時効が7年に延長されます。

とは言え、「贈与税は申告しないとバレる?漏れ・忘れの実態を徹底調査」にてお伝えしたように時効を迎えられるのは極めて稀のケースであるので基本的にはバレてしまうと考えておくべきでしょう。

贈与税の時効の起算日

贈与税の時効の起算日は贈与税の申告期限である3月15日の翌日である3月16日から6年または7年となります。従って、平成21年5月に贈与した場合は、平成22年3月16日が起算日となります。

そして、時効を迎える期日は6年の場合は平成28年3月16日、時効が7年の場合は平成29年3月16日となります。

贈与した日が起算日となるのではなく、あくまで申告期限の翌日が起算日となりますので注意しましょう。

贈与税の時効が適用されない場合

贈与税の時効が適用されない場合もあります。

贈与税の時効が適用されない場合

  • 贈与者が受贈者に贈与している事実を伝えておらず受贈者がその事実を認識していない
  • 受贈者は贈与されている事実を認識しているが贈与されたお金を自由に使うことができない

なぜ上記に該当する場合は時効が発生しないのか?という言うと、そもそも「贈与したことになっていない」という点が挙げられます。

贈与とは受贈者側の意思によって金額を受け取り使用できる必要があるため、その意思が反映されていない以上は、あくまで贈与者側の財産である。と考えられてしまいます。

この場合は仮に名義預金などで振込をしたとしても贈与にはならず、贈与者側の財産として計算がされるのです。従って何年経とうが贈与税の時効を迎えることはないのです。

贈与税の時効が認められなかった判例

また、非常に悪質な場合は、そもそも時効を不成立にされてしまうケースもあります。実際に裁判になった事例として、名古屋地裁の判例を確認してみましょう。

概要

  • 所有する不動産を息子に贈与し公正証書を公証人に作成させた。
  • ただし、このタイミングでは所有権の移転登記は行わず8年9ヶ月後に登記をした

争点

  • 公正証書が作成された時から時効が起算されるのか。登記をしたタイミングなのか。

とても簡単にお伝えすると、税務署が不動産を贈与したことを知るタイミングは、名義変更を行なった際に法務局から税務署へ情報が流れる時であり、公正証書を作成しただけでは税務署にバレる可能性が低くなるのです。

これを逆手に取り、公正証書で贈与した実態を作りつつ実際の名義変更は時効後に行うという非常に悪質な事例です。非常に注目の裁判ではありましたが、結果的に納税者側の敗訴。という判決になり、贈与税を納める必要が出てきました。

まとめ

贈与税の時効について解説を行いました。

贈与税は原則110万円を超えた場合に発生するものであり、贈与税の支払いを認識していない。というケースの方が稀でしょう。そのため、時効は7年になると考えた方が懸命です。

ただし、時効を迎えようと毎日をビクビクと過ごすよりも計画的に財産を贈与し、相続税の支払いを抑えた方が結果的にお得とも言えます。詳しくは、「贈与税の税率はいくら?賢く活用すれば相続税を支払うをより断然お得」にて解説をおこなっておりますのでご参照ください。

その際、この贈与税や相続税の対応に強い税理士に相談すると様々な非課税制度などを紹介してくれるので非常に頼もしいと言えます。

そのため「相続税の相談や申告に強い税理士の選び方と目安費用を解説」をご参照いただき税理士の選び方を身につけると共に「税理士ドットコム」にてまとめて問い合わせをすると便利と言えるでしょう。









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