贈与税の非課税枠は110万円だけでない!6つの節税方法を解説







贈与税は年間110万円まで非課税となりますので、その範囲内であればいくら贈与しても贈与税が発生することはありません。

とは言え、110万円の贈与と一言で言ったとしても複数人から110万円ずつを贈与された場合や逆に1人から複数人に110万円ずつ贈与するなど様々なケースが考えられるでしょう。

このような時にどこまでが非課税枠なのか解説すると共に、110万円の非課税枠以外に贈与税を節税する方法をお伝えしたいと思います。

贈与税を非課税にする方法1.基礎控除110万円

冒頭でもお伝えしましたが、贈与税は年間110万円まで非課税となります。そのため毎年110万円ずつ贈与を行なっていれば相続時の財産を大きく減らすことが可能になります。

しかしながら注意点としては、毎年上限である110万円を長年に渡って贈与していると多額の財産を計画的に贈与していると疑いを持たれ課税されるケースがあります。そのため贈与する年やしない年を設けることや贈与額を一定にしない。保険を活用するなどの対策を講じる必要があるでしょう。

贈与税の非課税枠110万円は最も一般的な節税方法になりますので、もう少し詳しく理解するためにケーススタディ別に贈与税の発生有無を確認してみましょう。

祖父と祖母から110万円ずつ贈与を受けた場合

では、祖父と祖母からそれぞれ110万円ずつ贈与を受けた孫がいたとします。

この場合、祖父からも祖母からも110万円までしか贈与を受けていないので一見非課税に見えますが、答えは贈与税の課税対象になります。

と言うのは、贈与税の非課税枠の110万円は贈与者ではなく受贈者側の合計になりますので、この場合は孫が220万円の贈与を受けたことになり贈与税の納付が必要になります。

祖父から孫2人に110万円ずつ贈与した場合

では次のケースとして祖父から孫2人にそれぞれ110万円ずつの220万円の贈与を行なったとします。

この場合は贈与税が発生しません。

先ほどお伝えしたように贈与者ではなく受贈者の合計が110万円以下であれば良いの贈与税が発生しないのです。すでにお気付きかもしれませんが、仮に受贈者側が10人いれば1100万円を合計で贈与したとしても贈与税が発生することはないのです。

贈与税の3年以内ルールに注意

上記のように複数人に贈与を行えば贈与税が発生しないとすると、先が長くないと分かった時に相続税対策として複数人にまとめて財産を贈与しようよ考える方も少なくないでしょう。

ただしこの場合、亡くなる3年以内の贈与は相続税の財産に加える必要があるのです。そのため、闇雲に贈与しても結果的には財産に加えられてしまい相続税が徴収されてしまうので注意しましょう。

例外としては孫への相続に関しては非課税となりますので、子供ではなく孫に贈与するならアリと言えます。

贈与税を非課税にする方法2.贈与税の配偶者控除

さて110万円の基礎控除をお伝えしましたが、ここからは贈与税を非課税にできる様々な制度や控除をお伝えしたいと思います。まずは、贈与税における配偶者控除になります。

贈与税における配偶者控除とは、配偶者から居住用の不動産や不動産を購入するための資金を最大で2000万円まで非課税にできる制度です。

ただしこの制度が活用できるのは婚姻期間が20年以上あり、過去に同様の配偶者控除を受けていない夫婦に限ります。その他の要件についても確認してみましょう。

配偶者控除の適用要件

  • 贈与する財産が居住用不動産又は居住用不動産の取得金額に限定される
  • 贈与された住居に引き続き居住する見込みであること
  • 贈与税の申告書を税務署に提出すること(未提出では適用されない)

贈与税を非課税にする方法3.相続時精算課税制度

相続時精算課税制度は贈与税を最大2500万円まで非課税にできる制度になります。

このように聞くと基礎控除の110万円と比べても非常にお得な制度ではないか。と思う方も多いと思いますが、美味しい話には裏があるものです。この非課税にした2500万円は相続時に相続税としてしっかりと課税されます。

要は、税金の後払い制度となりますので結局は税金を支払うことになります。

また、一度相続時精算課税制度を活用すると「やっぱり辞めた」ということが出来ませんので注意してください。

相続時精算課税制度の注意点

先ほどお伝えしたように取りやめが出来ない制度となり、贈与額は累計で換算されていきます。

例えば平成27年に1000万円、平成28万円に1000万円を贈与した場合は合計2000万円となりますので相続時精算課税制度が適用され非課税となります。

ここで問題になるのが、累計加算となりますので110万円の非課税枠が使えなくなるということです。そのため、一時的にまとまった金額を非課税で受け取れるメリットはあるものの、長い目で見ると損をする制度となりますので使い方は慎重に選択しましょう。

 贈与税を非課税にする方法4.住宅取得資金の贈与

直系尊属の父母・祖父母から20歳以上の子や孫に対して住宅取得資金の贈与を最大1200万円まで非課税にできる制度です。加えて110万円の基礎控除も適用されますので1310万円まで非課税となります。

さらに、平成31年4月1日から平成32年3月31日までの期間で消費税が10%であった場合は1200万円の非課税枠が3000万円に拡大される特例もあります。

この「住宅取得資金の贈与」は時限的な措置となっており平成33年12月31日までの契約にしか適用が出来ませんので注意してください。

住宅取得資金の贈与における適用要件

  • 贈与した翌年の3月15日までに住宅を取得し居住している必要がある
  • 住宅取得費用以外には活用できない
  • 非課税申告書の提出を行うこと

贈与税を非課税にする方法5.教育資金の贈与

正式名称は「祖父母からの教育資金の一括贈与にかかる贈与税の非課税制度」と呼ばれ、祖父母から30歳未満の子供に対して教育資金の贈与を1人1500万円まで非課税にすることができる制度です。

ただし、30歳を超えた段階で贈与を受けた資金が残っている場合は、この残った資金に対して贈与税が発生しますので注意しましょう。こちらも時限的な措置となっており平成31年3月31日までが申請期限となります。

教育資金の贈与における適用要件

  • 対象となる教育費は「学校の教育費※」と「学校以外の教育費※」であること
  • 教育資金口座を開設すること
  • 教育資金非課税申告書を口座解説をした金融機関を経由し税務署に提出をすること
  • ※学校の教育費とは、入学金、入園料、保育料、学用品の購入費、修学旅行費など直接学校に支払いされるもの
  • ※学校以外の教育費とは、学習塾、スポーツなどの習い事、定期代など学校に直接支払いはしないが必要なもの

贈与税を非課税にする方法6.結婚・子育て資金の贈与

子育て資金の贈与は、教育や結婚に関する贈与を最大1000万円まで非課税となる制度です。対象は、20歳以上50歳未満の方へ父母または祖父母(直系尊属)から贈与が原則となります。

こちらも時限的な措置となり、平成31年3月31日までが適用期間となります。

子育て資金贈与における適用要件

  • 専用の口座を開設する必要がある
  • 結婚・子育て資金非課税申告書を口座開設を行なった金融機関を経由し税務署に提出する
  • その他戸籍謄本などの添付書類を提出する

贈与税の申告期間

最後に贈与税の申告期限をお伝えしたいと思います。これまで紹介した制度は110万円の基礎控除以外は全て申請が必要となりますので贈与税の申告期間内に申請するようにしましょう。

贈与税の申告期間は2月1日から3月15日までになります。また、申告書者は贈与者ではなく受贈者になりますのお間違いのないように申告を行うようにしましょう。

まとめ

贈与税の非課税制度について110万円の基礎控除に加え、様々制度や特例制度を解説しました。どれも税務署に相談することでアドバイスを受けることは可能になります。

ただし、贈与を行う場合は申告書の提出が必須となりますので、その書類作成が必要になるなど手間があるのも事実です。

このような場合は、お一人で対応するのではなく税理士に相談し的確なアドバイスを受ける方が得策となりますので「税理士ドットコム」を活用し一括で税理士探しをしても良いでしょう。

その際「相続税の相談や申告に強い税理士の選び方と目安費用を解説」をご確認いただき、相続や贈与に強い税理士を見つけるようにしましょう。









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