贈与税は申告しないとバレる?漏れ・忘れの実態を徹底調査







贈与税の申告はしっかりと行なっていますか?贈与税の非課税枠は年間110万円までになりますので、その金額を超えて贈与する場合は贈与税の支払いが必要になります。

あれ、この間120万円ほど現金を子供に渡したけど贈与税支払ってないや…

というように贈与税は一部の富裕層に該当する話だと思い込み申告漏れや申告忘れなどが頻発しております。

そこで今回は、贈与税の支払いを怠った場合にバレてしまうのか?また、実際の申告漏れや申告忘れについて実態を調査したいと思います。

贈与税の申告漏れは92%にも昇る

国税庁が発表している「平成28事務年度における相続税の調査の状況について」を参照すると贈与税の申告漏れは92%にものぼると発表がされております。

ちょっと衝撃的な数字ですが、多くの方が贈与税の申告が必要であるにも関わらず申告が出来ていないということです。

では、年間で何件程度が税務調査によって贈与税の申告漏れが摘発されているか確認してみましょう。

相続税の申告漏れは3722件中3434件

税務署が平成28年度に税務調査した件数3722件に対して贈与税の申告漏れが3434件あったと報告がされております。

申告漏れの課税価格は1918億円となり、追徴課税の金額は453億円にもなります。先ほどの申告漏れがあった3434件で453億円を割ると1件あたりの追徴課税額が約1300万円もの金額が徴収されているのです。

平均での算出となりますので一部の資産家が多く徴収されたと想定できますが、それでも数百万単位で追徴課税されてはたまったものではないでしょう。

贈与税の申告漏れ財産の割合

では、申告漏れや申告忘れが発生してしまう財産の割合についても確認してみましょう。

申告漏れの多い財産割合
現金・預貯金等73.1%
有価証券9.9%
土地3.5%
家屋1.1%
そのほか12.4%

こちらの表をご覧頂ければ分かると思いますが、大半は現金や預貯金の贈与における申告漏れとなっております。そもそも、土地や家屋を贈与するという機会が少ないため、現金・預貯金の割合が高いとも考えられるでしょう。

加えて、「え、こんな時も贈与になるの?」と言うように想定していない財産が贈与としてカウントされる場合もあるので贈与税の申告が必要なケースについてもお伝えします。

贈与税の申告が漏れやすい財産

贈与税の申告が必要な財産は「現金・預貯金」、「不動産(土地や家屋)」、「有価証券」が主となりますが、この財産を渡す際に申告漏れが起きやすいケースをお伝えします。

子ども名義の預金

現金や預貯金の申告漏れが多いと先ほどお伝えしましたが、その中でも「名義預金」は最も贈与税の申告漏れが多いのです。

名義預金は子どもの名前で口座を開設し親がその口座にお金を振り込むことになると思いますが、実際にその口座にお金を入れているのも管理しているのも親の場合は、子ども資産ではなく親の資産となってしまうのです。

そのことを知らずに子どもにその口座を渡してしてまうと「贈与」と見なされて贈与税が課税されてしまいますので注意しましょう。

親からの借金も注意

また、親からの借金も注意が必要です。

親からお金を借り返済をするだけであれば贈与には該当しないのですが、借金を免除した場合は「贈与」に該当してしまいます。

免除ということは実質そのお金をあげたという事になりますので当然と言えば当然ですが、贈与税の申告漏れとしては結構多いのが実態ですので注意しましょう。

また、親子間の借金の場合は利息が発生することはまずないでしょう。そして口約束であるケースが大半だと思います。

この場合、借金なのか贈与なのか判断する事が難しくなりますが、税務署は「贈与」と見なすケースがあります。これを防ぐには一般的な借金と同様に借用書の作成や利息の設定などが親子間でも必要になります。

親名義を借りた住宅購入も注意が必要

まだ若い方や収入が低い方は住宅購入の際にローンが組めない。という場合があります。この時に、親の名義でローンを組みその住宅に居住していると贈与と見なされる場合があります。

契約書上は親が不動産を購入していることになり、その住宅に親ではなく子どもが住むということは実質的に贈与していると考えられてしまうのです。

この方法を合法で行うならば「贈与税の非課税枠は110万円だけでない!6つの節税方法を解説」にて解説を行いましたが、「相続時精算課税制度」や「住宅取得資金の贈与」で非課税枠を上手く活用した方が良いでしょう。

親から不動産を安く買い取るのも贈与に該当

それならばと、親の名義の不動産を通常の価格よりも非常に安価に購入すれば贈与には該当しないではないか。と考える方もいると思いますが、残念ながらこれも贈与に該当します。

通常、不動産は「路線価方式」や「倍率方式」によって価値を算出するのですが、この価値に対して不当に安い金額である場合は間違いなく贈与として贈与税の支払いが命じられます。

不動産の評価方法は「相続税の計算方法|財産評価・控除の種類を分かりやすく解説」にて詳しく解説をしておりますのでご参照頂ければと思いますが、価格が高額になり、必ず法的な手続きが必要になる不動産は100%税務署にバレてしまうのでミスなく手続きを行うようにしましょう。

贈与税の申告をしないとバレるのか?

絶対にバレます。とは言い切れないもののほぼ間違いなくバレてしまうでしょう。

先ほどの不動産に関しては、登記などで法的な手続きを取ることからその動きをチェックすれば間違いなく贈与していることが分かってしまうでしょう

加えて、現金ですが、いくつかのパターンが想定できますがいずれも税務署にはバレてしまうでしょう。

パターン現金の贈与を隠す方法なぜバレるのか?
口座間振込通帳を見れば一発でバレる
口座から引き落とし現金を手渡し多額の現金を自宅に保有することが出来ず銀行に預けた時にバレる
手渡しのみすぐにはバレないが相続時にバレる(10年前までの通帳をチェックされる)

①の場合は、税務署は通帳を見る権利がありますので簡単にバレてしまうことは容易に想像が付くことでしょう。

②の場合は、口座から引き落とした現金を直接手渡しをすれば確かに痕跡を消すことができますが、それでも口座に預けてしまえば照合してバレてしまいます。

③の場合は、口座に預けることなく現金を贈与する場合ですが、これはすぐにはバレないかもしれません。痕跡が無くなるためです。

ただし、相続時の税務調査でまとまった金額が引き落としされていることが税務署にバレると資金使徒などが調査されるでしょう。

10年分の通帳を遡りチェックすることができる税務署が数百万円から数千万円も引き落としされた現金が何に使われたか分からない。ということは絶対信じないでしょう。あれやこれやと詮索されバレてしまうでしょう。

マイナンバーが適用されるとほぼ確実にバレる

現段階でもほぼバレることが確実な贈与税ですが、マイナンバーが適用されると確実にバレることでしょう。2018年から銀行口座とマイナンバーの紐付けが実施され2021年には義務化される計画です。

これによって資金の流れを一瞬にしてチェック可能になることからちょっとした小細工ではほぼ確実に贈与の実態はバレてしまいます。

ということで贈与税の支払いから逃れられるという考えは捨てしっかりと納税することをおすすめします。

まとめ

贈与税の申告漏れや申告忘れの実態と支払いから逃れられるのかについて解説を行いました。意図せぬ申告漏れが圧倒的に多いと言えますが、間違っても申告逃れができる。という考えは捨てた方が良いでしょう。

贈与税、相続税は非常に高額な税金を納める必要になりますが、節税するための非課税枠も多種多様に設けられております。

そのため、贈与や相続に強い税理士に相談し計画的に財産分与を進めることをおすすめします。

贈与や相続に強い税理士は「相続税の相談や申告に強い税理士の選び方と目安費用を解説」にて解説を行なっておりますのでチェックしてください。

また「税理士ドットコム」を活用し複数の税理士にまとめて問い合わせすることで税理士探しの手間を省けるのでおすすめです。









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