離婚理由が性格の不一致の場合は慰謝料・財産分与・教育費は請求できる?







一緒に暮らしている口論になってしまう。」「相手の言動が気になてしょうがない」など性格が合わずに離婚することを「性格の不一致」と呼びます。

性格が合わないなど、結婚する前に分かることだしその程度で離婚してはいけない」とよく言われる離婚理由の1つですが、実際のところ、性格の不一致は離婚理由で最も多いのです。

そもそも、育った環境も価値観も異なる人間が同じ屋根の下で暮らすことになれば、様々なところで違和感を感じることになりますし、性格が完全一致すること自体が絶対にありえないことなので、それが原因となり離婚することも理解できます。

そこで今回は、性格の不一致で離婚する場合に慰謝料・財産分与・教育費の請求ができるのか解説をしたいと思います。

離婚理由で最も多いのが性格の不一致である

冒頭でもお伝えしましたが、離婚理由で最も多いのが「性格の不一致」になります。

以前ご紹介した「2018年最新|離婚原因を夫と妻それぞれでランキング」より、男性の離婚件数の内、性格の不一致が占める件数は11,277件、女性の離婚件数の内、性格の不一致が占める件数は21,446件と圧倒的と言えます。

上記より、性格の不一致で離婚することを否定するのではなく、男女であれば当然に発生することだと考え後悔しない離婚をするためにできることを考えた方が良いと言えるでしょう。

性格の不一致に該当する例

一方で、性格の不一致とは、少々広義の意味であり都合の良い言葉にも感じます。そこで、実際にどのようなものが「性格の不一致」に該当するのか一例をお伝えしたいと思います。

性格の不一致に該当する例

  • 日常生活における考え方の違い:(例)朝に風呂に入るか夜に入るかの違いなど
  • 金銭面における考え方の違い:(例)お金を掛けるポイントの違いなど
  • 子育てにおける考え方の違い:(例)私立か公立かで揉めるなど
  • 将来設計における考え方の違い:(例)将来は田舎で暮らしたいなど

上記のように挙げるとキリがないのが「性格の不一致」での離婚と言えます。

裁判では性格の不一致で離婚できない

どうしても性格が合わないならば、離婚することもやむ得ない。と言えますが、「性格の不一致」による離婚を望んでいるのが夫婦どちらか一方である場合は少々面倒と言えます。

離婚するには夫婦の合意が必須となりますが、話し合いで合意することが出来ない場合は「離婚調停」に発展し、それでも決着しない場合は「裁判離婚」となります。

しかしながら、裁判離婚の場合は法的に離婚をすることを認める理由が定められており「性格の不一致」は該当しないのです。そのため、関係は冷め切っている場合も、夫婦が合意するまでは離婚することが出来ないのが「性格の不一致」による離婚となります。

性格の不一致で離婚する場合は慰謝料請求できる?

性格の不一致で離婚する場合、慰謝料は請求できるのか?

多くの方が疑問に感じることだと思いますが、原則、慰謝料の請求はできません。本来、慰謝料は精神的な苦痛を感じた場合に請求することが出来るため、性格の不一致はお互い様である。と考えられています。

もちろん、性格の不一致から不倫や同居を拒否したような場合は、慰謝料請求は可能になります。慰謝料の詳しい解説については「離婚慰謝料の相場はいくら?浮気・DV・モラハラなど離婚原因別に解説」をご参照ください。

性格の不一致で離婚する場合は財産分与できる?

性格の不一致で離婚する場合も財産分与は可能になります。

財産分与は、離婚原因問わず婚姻期間中に夫婦が共同で築いた財産を原則1/2にする手続きになりますので、「性格の不一致」で離婚する場合も共同で財産を築いた事実は変わりません。

従って、離婚時にはしっかりと財産を査定し按分するようにしましょう。感情が先走り財産分与をせずに離婚すると後々後悔することになりますので注意してください。

財産分与の詳しい解説は「離婚時の財産分与はどこまでが対象?損をしないために知っておくべきこと」をご参照ください。

性格の不一致で離婚する場合は教育費を請求できる?

教育費は、離婚する夫婦に支払うものではなく未成年の子供に対して支払うものです。従って、いかなる離婚理由だとしても、「監護する親」に対して「監護しない親」は教育費を支払う必要があります。

これは、有責配偶者(浮気など離婚原因を作った側)が子供を監護する場合も請求できるのです。ただし、教育費は滞納者が非常に多い実態もありますので、離婚協議書にまとめ法的拘束力が強い公正証書にすることをおすすめします。

教育費の詳しい解説は「離婚時の教育費の相場はいくら?多くもらうために知っておくべきこと」をご参照ください。また、公正証書の手続きは「離婚協議書は公正証書にすべし!効力・作成方法・費用を解説【テンプレート付き】」をご確認ください。

性格の不一致で離婚する場合は親権は獲得できる?

親権獲得も離婚事由ではなく、子供の今後の教育において父親と母親のどちらが親権を獲得した方が良いか?という基準で決まることになります。

夫婦の話し合いによって親権が決まれば良いのですが、親権者争いとなる場合は、調停によって親権を争うことになります。その際、家庭裁判所調査官と呼ばれる調査委員が派遣され、子供の親権を獲得した方が良いのは父親と母親のどちらか調査されます。

とは言え、親権獲得の8割は母親が獲得している実態がありますので、父親はやや不利であると言えます。もし、親権獲得が難しい場合は、面会交流権を活用し定期的に子供に会えるようにした方が良い場合もあるでしょう。

親権獲得についての詳しい解説は「離婚時に親権を手に入れるために知っておくべき知識を解説」をご参照ください。

性格の不一致で離婚する場合に後悔しないためのチェックリスト

性格の不一致は離婚理由として最も多いとお伝えしましたが、「決定的に相手方が悪い。」という離婚理由でもないため離婚した後に後悔するケースもあります。

そのため、今一度離婚することが正しい判断なのかをチェックするためのリストを作成しましたのでご活用頂ければと思います。

性格の不一致で離婚する場合に後悔しないためのチェックリスト

  1. 性格が合わないのは誰と一緒でも同じことだと割り切れるか?
  2. 相手の性格を受け入れることができるか?
  3. 新たな一面を見るために共通の趣味などを作れるか?
  4. 別居して双方の魅力を確認したか?
  5. 子供の将来のことを今一度考えたか?
  6. 新婚ではないか?新婚であればもう少し様子を見ることは出来るか?

上記の6つのチェックリストを通じて、本当に離婚という選択肢しかないのか今一度考えてみましょう。また、夫婦関係を改善したい場合は「離婚したくない!理由が分からない時に避けるべき行動と取るべき行動」も合わせてご参照ください。

まとめ

離婚理由が性格の不一致の場合、慰謝料・財産分与・教育費は請求できるのか解説を行いました。

離婚は結婚するよりも何倍も労力を必要とする手続きになりますので、本当に後悔しない離婚なのかを今一度冷静に考える必要があるでしょう。

後悔しない離婚をするためには、別居した上でお互いの気持ちを確認することも有効でしょう。その際は、「離婚前に別居するメリット・デメリットとは?子供がいる場合に注意すべきこと」にて離婚前に別居するメリット・デメリットを確認することをおすすめします。









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