相続税の相談や申告に強い税理士の選び方と目安費用を解説







相続税の申告件数は平成27年度でおおよそ10万件が発生しております。一方で全国の税理士の数は7.7万人となりますので、1人あたりの税理士が年間に処理する相続税の申告件数は単純計算で1.3件程度です。

そのため、実績や経験が不足している税理士に誤って相続税の申告をお願いしてしまい、過剰な相続税を支払ってしまう場合や申告漏れがあり追徴課税されてしまう場合があります。

そのため、相続税の申告を行う際は、実績が豊富な税理士にお願いした方が安全であることから、今回は相続税の申告に強い税理士の選び方と費用を解説します。

税理士に相続税の申告を任せるメリット

実績が乏しい税理士が多いと言っても相続税の申告は過剰申告してしまう場合や申告漏れの疑いから税務調査の対象となり追徴課税されてしまうリスクがあることから税理士にお願いしたいところです。

実際、国税庁の「平成27事務年度における相続税の調査の状況について」を確認すると相続税の申告を行なった方の内25%が税務調査に会い、81.8%の方が追徴課税の被害に合っています。

上記のように相続税は課税される金額も大きいことから税理士を活用しうまく相続税対策を行いたいでしょう。そこで、税理士に相続税の申告を依頼する5つのメリットをお伝えします。

メリット1.相続税の節税ノウハウが豊富

メリットの1つ目は、やはり「相続税を安くできる」という点でしょう。

相続税の申告は財産の評価と呼ばれ、土地、住宅、株、宝石や貴金属などを金額に置き換える必要があります。その際にどのように換算するのかや評価漏れがないか。など、数十を超える特例や評価基準や方法を用いる必要があります。

特に金額の大きな土地の評価については数百万円から数千万円近くまで差が生まれる場合もありますので、専門的なノウハウがある税理士を活用した方が良いでしょう。

メリット2.税務調査が入るリスクを下げられる

先ほど、相続税の申告をした方の内25%が税務調査に入られるとお伝えしましたが、税務署としても「粗探しをして追徴課税してやろう」という気概で追徴課税が出来そうなところにやってくる訳です。

その際、税理士が相続税申告をする場合よりも素人が申告した方が、何かと抜け漏れが多いだろう。と踏んでいます。

先ほど参照した国税庁の「平成27事務年度における相続税の調査の状況について」を改めて確認すると1件あたりの追徴課税の平均額は489万になるとのこと。

88.1%が489万円も相続税を追加で支払う必要があると考えると税理士に依頼し少しでもリスクを下げた方が良いと言えるでしょう。

メリット3.延滞税が徴収されるリスクを下げられる

また、追徴課税については、不足のあった相続税を納付すれば良い。という話ではありません。

なんと、延滞税が徴収されるのです。延滞税の一覧は以下をご確認ください。

種類延滞税
過少申告加算税10%〜15%
無申告加算税15%〜20%
重加算税(悪質と判断された場合)35%〜40%
延滞税年利2.8%※平成28年度

メリット4.手続きがスムーズに進行する

相続税の申告は原則、相続開始を知った日(被相続人の死亡した日)の翌日から10ヶ月以内となります。

葬儀などの手配でバタバタした日を過ごし、その後すぐに相続について話し合い、相続税を算出し、申告するとなるとあまり時間がないとも言えます。

遺族においては、日常生活を営む上で仕事もする必要があるでしょうから、相続税の申告に時間が使えないケースも多いと想定されます。このような時に税理士に依頼しておけば手続きがスムーズに進みますのでおすすめと言えるでしょう。

メリット5.二次相続など相続に関する相談やアドバイスが期待できる

二次相続とは、夫が亡くなり妻と子が財産の相続(相続税を支払った)をしたが、数年後に妻も亡くなりまた相続税の支払いが必要になることを指します。

このような時に妻の相続財産を減らし、子供の相続財産を増やすなどして相続税対策を行うのですが、どうしても目の前の相続税の申告に注視してしまい漏れてしまうことがあります。

このような場合にも税理士がいれば的確なアドバイスをしてもらえることでしょう。

税理士にも専門分野がある

ただし、冒頭でもお伝えした通り、相続税の申告に詳しくない税理士が多いのが実態です。そもそも税理士は4つの専門分野に分かれております。

税理士の専門分野

 

上記のように、「会計、国際取引、医療、相続」など税理士がメインで取り扱う業務内容によって得意不得意が分かれております。

そのため、普段企業の決算処理などを依頼している税理士がいたとしても相続税の申告も滞りなく対応が出来ると限らないという点に注意しましょう。

相続税の申告に強い税理士を見極めるポイント

では、どのようにして相続税の申告に強い税理士を見極めることができるのか4つのポイントをお伝えしたいと思います。

ポイント1.税理士事務所の規模と実績

1つ目に確認して欲しい点は税理士事務所の規模と実績です。税理士事務所が大きい場合は数多くの相続税の申告を行なっているでしょうから様々なノウハウが蓄積しております。

加えて、相続税の申告を数多く対応している場合は、実績を公表していることでしょう。

webサイトなどに「相続税」に関する記載があるか否かが見極めのポイントになります。相続税ではなく企業会計など関連性が低い点を強調している税理士事務所は得意分野が異なる場合がありますので注意しましょう。

ポイント2.弁護士や司法書士と連携している

相続税の申告の際は相続人同士でもトラブルにも配慮する必要があります。加えて、登記の変更などの事務処理手続きなども必要になることから弁護士や司法書士との連携が出来る方がスムーズでしょう。

税理士事務所内に弁護士や司法書士も雇用している場合はチーム体制で相続税の申告を行なってくれることから安心と言えますが、事務所内に弁護士や司法書士がいない場合でも連携ができれば問題ないでしょう。

その際は、上記のような対応が可能か税理士に確認するようにしましょう。

ポイント3.見積もりが明瞭会計

税理士に依頼する前にしっかりと見積書を提出してくれるか否かも確認するようにしましょう。財産に応じた見積もりとなることが一般的ですが、中には申告完了後に高額な費用を請求されるケースもあります。

このようなことがないように事前に見積もりの提示と過剰な請求が発生しないかの確認を行うようにしましょう。

ポイント4.書面添付制度の対応有無を確認する

税務調査が入った際は、税務署が納税者に様々な質問を行い追徴課税の金額を算出していきますが、「書面添付制度」を活用しておけば税理士が税務署の代わりに納税者への質問をまとめて提出をしておいてくれることから税務調査が入るリスクを大幅に下げられるのです。

ただし、この「書面添付制度」に虚偽があった場合、その責任は税理士となり最悪の場合は「懲戒処分」にされてしまうことがあります。

要は、納税者にとってはメリットですが、税理士にとってはリスクしかないと言えるでしょう。それでも「書面添付制度」を受け入れる税理士は相続税の申告を任せても安心と言える可能性が高いと言えます。

相続税の申告を依頼した場合の目安費用

それでは、相続税の申告を依頼した場合にいくらの費用が発生するのか確認してみましょう。税理士報酬自体は、遺産総額によって変動しますが、おおよそ0.5%程度を目安にしてください。

相続財産額税理士報酬
4000万円未満20万円〜40万円
4000万円〜7000万円30万円〜50万円
7000万円〜1億円50万円〜70万円
1億円〜3億円70万円〜120万円
3億円〜5億円150万円〜220万円
5億円〜10億円150万円〜220万円
10億円以上要相談

税理士探しは一括の問い合わせサイトを活用する

相続税の申告における税理士の選び方と費用について解説を行いました。

専門分野の異なる税理士に相続税の申告を依頼した場合は大きな損をしてしまう可能性が高いことをご理解頂けたと思います。そのために複数の税理士に問い合わせし比較することをおすすめしますが、税理士を探すのも非常に大変と言えます。

その際は「税理士ドットコム」を活用すると無料で複数の税理士を探すことができますので非常に便利ですのでぜひ活用しましょう。









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