付加年金とは?国民年金が最大9.6万も増える月400円の投資法

国民年金加入者は年金受給だけで生活ができるのでしょうか?

平成29年度は、20歳から60歳まで国民年金に加入し続けた場合の満額の支給額は年77万9,300円となります。月額にすると6万4,941円となり、年金だけでは生活することは難しいと言えるでしょう。

そのため、老後資金を増やすために資産運用や国民年金基金に加入するなどの方法がありますが、今回は月400円の掛金で年金額を増やせる「付加年金」について解説を行います。

付加年金とは

付加年金とは、毎月400円の掛金を支払うことで、年金受け取り時(老齢基礎年金)に毎年「200円×加入月数」で年金に上乗せされる制度です。

例えば、20歳から60歳まで付加年金に加入した場合、支払う保険料は40年間で19万2,000円になります。そして、受け取れる年金額は9万6000円になります。

あれ、損していない?

と思う方もいるかもしれませんが、「付加年金」は「年金」という言葉が含まれているように、終身で受け取ることができるのです。要は、9万6,000円が毎年受け取ることができますので、2年間で元が取れてしまうのです。これは非常にメリットがあると言えるでしょう。そしてここまで確約された投資方法は他にはないとも言えるでしょう。

国民年金受給額に付加年金が加算される

付加年金は日本年金機構の制度となり、国民年金に加算されて支給がされます。

そのため、満額受給であれば、「平成29年度|国民年金(老齢基礎年金)の満額支給は年額77万9300円」で解説した通り、月額6万4,941円に付加年金の8,000円が加算されますので、7万1,941円支給されることになります。

国民年金の平均受給額で見ると「2017年最新|年金支給額の平均は国民年金5.5万円・厚生年金14.7万円」にて解説した5万5,000円に8000円が加算されますので6万3,000円支給されることになります。

付加年金の加入条件

メリットが非常に高い「付加年金」ですが、誰でも加入できる制度ではありません。

加入条件は、国民年金加入者になりますので、自営業の方や農林水産業の方などの第1号被保険者に限定されています。そのため、会社員や公務員などの第2号被保険者の方は加入ができないのです。所謂、厚生年金加入者です。

また、付加年金は国民年金の上乗せという扱いになりますので、国民年金が未納の方は受給することはできません。年金制度は崩壊する等の話もありますが、様々なメリットがありますのでしっかりと納めたいところです。

未納になると強制徴収などのリスクもあります。詳しくは「年金(国民年金)未納は危険|延滞金・強制徴収などデメリットを解説」をご参照ください。

付加年金のメリット

付加年金のメリットは、先ほどお伝えした通り、「200円×加入月数」によって確実に年金額が上乗せされる点にあります。

付加年金の満額受給である年額9.6万円を65歳から90歳までの25年間受給した場合は、240万円を合計で受け取ることができます。追加で納めた保険料は19.2万なので、12.5倍となることが分かります。

これほど、確実性の高い資産運用はないでしょう。

ただ、人生何があるか分からないもので、会社員になり厚生年金に加入するなど付加年金を解約しなければならない時もあるでしょう。このような場合も付加年金は「途中解約ができる」というのもメリットと言えます。

400円で気軽に始められ簡単にやめることもできるという柔軟性の高い制度と言えます。

付加年金のデメリット

付加年金のデメリットの1つに「物価スライド」ではない。という点が挙げられます。

付加年金は、金額固定の年金制度となっていますので、仮に物価が急激に上昇したとしても受け取れる年金額は変わりません。分かりやすく説明すると、従来100円で購入できた物が10倍の1000円となった場合でも受け取れる年金額は同じなりますので、結果的に受け取った金額の価値が低くなっているという可能性があります。

それでは損をしてしまうと思うかもしれませんが、物価についてはこの15年間は大きく変動していません。

先のことは誰にも分からないのでデメリットと言えるでしょうが、400円程度の掛金ですので、そこまで気にせず加入しておくというのがベターな判断かもしれません。

付加年金の2つ目のデメリットに「国民年金基金」との同時加入ができない点があります。

国民年金基金とは、厚生年金の手厚い保障の差分を埋めるために国民年金基金連合会が主体となり、掛金を預け運用してくれる制度です。こちらは7種類の型と口数を組み合わせて自分にあったプランを組み立て掛金と想定受給額が決まる仕組みとなっております。

詳しくは、「国民年金基金とは?メリット・デメリット・破綻リスクについて解説」をご参照頂ければと思いますが、現在は、個人型確定拠出年金(iDeCo)に自営業の方も加入できるようになりました。この個人型確定拠出年金(iDeCo)は付加年金と併用することができますので、その点を考えると、国民年金基金に加入するよりは、「付加年金+iDeCo」の方が組み合わせは良いと考えられます。

付加年金の保険料は前納するとさらにお得

国民年金には、「6ヶ月前納」、「1年前納」、「2年前納」と年金を先に支払うことで、割引が受けられる制度があります。実は、「付加年金」も前納することで割引を受けることが可能になります。

付加年金の前納割引額

納付方法 1か月分 6か月分 1年分
月々支払 400円 2400円 4800円
現金・クレジットカード割引額 2380円(-20円) 4710円(-90円)
口座振替   2370円(-30円) 4700円(-100円)

国民年金をクレジットカード払いにするとお得なの?割引率を徹底比較」にて、前納とクレジットカード組み合わせることでお得にポイントを獲得する方法をお伝えしましたが、付加年金も合わせて支払うことでさらにお得にポイントを獲得することできます。

付加年金は平成31年3月末まで後納が可能

通常、付加年金の支払いは納付期限の翌月末日までと定められていますが、最長で2年までは遡って納付することが可能です。

この期間を過ぎてしまうと付加年金の支払いを辞退したと見られ納付が出来なくなりますが、平成31年3月31日までは「特例納付制度」が適用され過去10年間分まで支払いが可能となります。

支払いが漏れている方はこの機会に後納することをおすすめいたします。

付加年金の申し込み方法と必要なもの

付加年金の手続きは、お住いの地域の市区役所及び町村役場の窓口にて申し込みを行うことで完了となります。

申し込みの際に必要なものは特にありませんが、念のため年金手帳を持参した方が良いでしょう。手続きは窓口にある必要書類を記入するだけで完了となりますので手軽に済ませることができるでしょう。

付加年金のまとめ

付加年金について解説を行いました。「200円×加入月数」で受け取りができる確実性の高い制度となっておりますので国民年金加入者にはぜひおすすめしたい制度の一つです。

確実に受け取りが期待できる付加年金と運用次第で受給額が変わるが税制優遇に優れる個人型確定拠出年金(iDeCo)を併用するなど、資産のポートフォリオを上手く組み老後の資金を準備するようにしましょう。

老後の必要の必要額については「老後資金の必要額|夫婦二人で5000万円の貯蓄が必要な理由」をご参照頂ければと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

老後資金の教科書

老後資金の教科書は老後の生活をより豊かにするために、金融や老後に関する法改正などを中心に解説記事を掲載しています。 リバースモーゲージ、介護保険問題、年金カット法案、高額医療費の自己負担の増加など難しい制度を分かりやすくご紹介します。