【老後資金と法改正】老後の計画の甘さが老後破産に直結する







老後破産は他人事ではありません。サラリーマンで堅実に勤めた方でも一歩間違えば老後破産に陥ってしてしまうケースがあります。

これは老後の計画の甘さが原因であったりしますが、大きな法改正などもありなかなか計画が立てづらい側面もあります。そのため、制度改正が老後の生活に与える影響について解説し老後の計画に必要なことを解説いたします。

65歳以上の平均貯蓄額は2377万円

世帯主が65歳以上の世帯の平均貯蓄額は総務省の「家計調査(二人以上の世帯)」では2377万円という結果が出ています。
しかしながらこれは平均値であり、高所得者が全体の平均を押し上げていることは言うまでもありませんし、病気や介護などで家計によって支出が異なることから一概に2377万円あれば大丈夫。という訳ではありません。

老後生活の主な収入と支出

総務省の家計調査を参照すると60歳〜69歳の無職世帯の平均的な収入金額は213,409円/月であり、一方で支出金額は277,283円/月となっており、毎月6万円程度の赤字であることがわかります。

支出の主な内訳を確認してみましょう。

食費75,244円
住居16,330円
光熱・水道21,901円
家具・家事用品10,802円
被服及び履物9,754円
保険医療14,936円
交通・通信36,399円
教育1,469円
教養娯楽27,508円
その他の消費支出62,940円
合計277,283円

60歳を超えると住宅ローンを完済している方が増えるため、住居費用が抑えられるようです。その他、子供が手離れすることで教育費も支出としては大幅に下がるでしょう。

一方でそれでも毎月6万円程度の赤字となることからその分は貯蓄を切り崩して生活をしていく必要があります。 ざっくり計算しても60歳〜85歳までの25年間で1800万円程度の貯蓄が必要になる計算です。

これには、住宅のリフォーム費用や老人ホームへの入居費用なども含まれておりませんので、平均貯蓄額の2377万円ですらぎりぎりの生活になる可能性があります。サラリーマンでも一歩間違えば老後破産してしまう。というのはここの見立てが甘いケースによく見られます。

老後生活を脅かす5つの法改正

老後の生活は少なくとも20年程度の期間を見込みケースが多いでしょう。 この20年間の間にどのような法改正が起こり得るのか。これをしっかりと把握して資金計画を立てなくては老後破産になる可能性が高まります。

老後生活を脅かす5つの法改正

  • 年金カット法案(年金制度改革関連法)
  • 高額医療費の自己負担額の増加
  • 消費税10%への引き上げ
  • 介護保険制度の改正
  • 年金支給年齢の引き上げ

 

年金カット法案(年金制度改革関連法)

年金カット法案(正式名称は年金制度改革関連法)は2016年末に強行採決されニュースになったのは記憶に新しいのではないでしょうか。 これは「将来世代の年金確保のため」という大義名分がありますが、大きな変更点は、物価変動に応じて年金の支給額が変動していた従来の制度から賃金変動率が加わるかたちとなりました。

要は、現役世代の賃金が向上すれば年金も上がる可能性があるのですが、毎年賃金が下がっている現在の状況を考えると年金の支給額も減ってしまうリスクがあると言えるでしょう。

高額医療費の自己負担額の増加

高額医療費の自己負担増加は2017年8月から、70歳以上の一般所得者(年収370万円未満)の高額医療費の自己負担額を増加させる改正案です。 上限としては通院で12,000円から24,600円、入院で44,000円から57,600円に引きあがる見込みです。

60歳代は比較的元気な方も多いと思いすが、70歳を超えたタイミングから老人ホームへの入居を検討する世帯も増えることから、この制度改革に伴う家計への影響は大きくなるでしょう。

消費税10%への引き上げ

高齢者世帯だけが対象ではありませんが、老後の生活にダイレクトに影響を与えることは間違いないでしょう。 通常の生活も然りですが、例えば老人ホームへの入居費用や住宅売却の仲介手数料など比較的支払い金額の大きいものが8%から10%に変わるだけで用意する老後資金も莫大に上がってしまうでしょう。

介護保険制度の改正

介護保険制度をお話しする前提として介護保険は6年ごとに見直しがされており、2000年の介護費用は3.6兆円程度でした。これが2025年には団塊の世代が75歳を超えることから21兆円までコストが増大すると言われています。

そのため政府は2018年の改正のタイミングで2025年に向けた布石として大きな改正をするのではないか?と言われています。 そのため、今後も介護費用の負担が増加したり介護施設への入居基準が引き上げられる可能性があります。

2015年の段階で年金収入280万円以上の世帯は1割から2割に介護費用の負担割合を引き上げたばかりです。

年金支給年齢の引き上げ

60歳から65歳への引き上げが行われ老後の資金計画を大きく見直しされた方も多くいらっしゃるのではないかと思いますが、これも67歳、68歳程度まで引き上げされる可能性は高いと思われます。

アメリカはすでに67歳から年金を支給しており、日本のような長寿国がこのまま65歳から年金が支給できると考える方が難しいのではないでしょうか。

上記の情報はあくまで予測であることから実際に上記の通り改正される訳ではありませんが、これから老後の計画を立てる上である程度考慮する必要があるため記載をしております。 老後資金の教科書は法改正の情報を随時チェックし最新情報を掲載していきます。

老後破産にならないための準備

それでは一体どの程度の貯蓄が必要なのか?

これは現段階で明確な金額を提示することは難しいのですが、法改正、介護、住宅のリフォームなど、これまでの老後の計画から大きく見直しが必要になった場合に、現金を手に入れる方法を確保しておく必要があります。

とはいえ、現役世代でも高齢者でも簡単に貯蓄を増やすことができないことからリバースモーゲージへの注目が高まっています。 リバースモーゲージは住宅を担保に融資を受けられる制度のため、現金が必要となった場合に重宝することは間違いないと思われます。

まとめ

老後破産は誰でも起こりうる可能性がある。またそのリスクを上げる法改正も実行される可能性が高いことから、緊急時に老後資金を入手する方法を用意しておく必要があるでしょう。リバースモーゲージはその点において非常にオススメな制度のため、事前にメリット・デメリットを把握し、いざという時のために準備をしておくことが良いでしょう。









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