失業保険に3ヶ月の給付制限がある場合は転職活動を優先した方が良い理由







退職した際に「すぐに失業保険の受給申請をした方が良い人」とまずは「転職活動を優先した方が良い人」に分かれることはご存知でしょうか?

大きな違いには「給付制限の有無」がありますが、会社都合で退職した人は給付制限がありませんので、すぐにでも失業保険の受給申請をしても良いでしょう。(雇用保険の加入期間がリセットされますのでその点は注意が必要

一方で、自己都合によって退職した人は3ヶ月間の給付制限があります。この給付制限を待ってまで失業保険を受給することにどのようなメリットやデメリットがあるのか解説をしたいと思います。

給付制限がある人が失業保険を受給するメリット

自己都合によって退職した場合、3ヶ月間の給付制限後に失業保険を受給することが可能になります。では、3ヶ月間も失業保険の給付を待つことで得られるメリットはどのようなものなのかお伝えしたいと思います。

メリット1.働かなくてもお金がもらえる

失業保険の最大のメリットとも言えますが、働かなくてもお金がもらえるという点はメリットと言えるでしょう。失業保険が給付される期間は、最も短い場合でも90日間、長い場合だと150日間も給付を受けられます。

加入期間1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
全年齢90日間120日間150日間

受給できる金額は離職前給与6ヶ月間の5割〜8割になります。詳しい金額をお知りになりたい方は「失業保険給付額の計算手順と2018年最新の早見表で簡単チェック」をご参照ください。

メリット2.仕事が決まれば再就職手当が給付される

失業保険の受給中に就職が決まった場合も、支給残日数が1/3以上残っている場合は「再就職手当」が支給されます。

再就職手当は「支給残日数 × 基本手当日額 × 給付率60%〜70%」によって計算することが可能になりますが、仮に給付日数が90日間、支給残日数が70日間、基本手当日額が6,666円である場合は、「70日 × 6,666円 × 70%=326,634円」も再就職手当を受け取ることが可能になります。

再就職手当の詳しい解説は「失業保険受給中に就職すると貰える再就職手当とは?条件や金額を解説」をご参照ください。

メリット3.雇用保険に1年以上加入すれば再度失業保険を受給できる

自己都合で退職した場合は、2年間の間に12ヶ月以上雇用保険に加入していれば何度でも失業保険を受給することが可能になります。また、会社都合で退職となった場合は、6ヶ月間雇用保険に加入していることで失業保険を受給することが可能になります。

何度でも失業保険を受給することが出来る」と言っても次第に再就職も難しくなることでしょうから、あまり活用はされないと思いますが条件を満たせば何度でも受給ができると覚えておきましょう。

自己都合と会社都合で失業保険の給付条件が異なりますので詳しくは「失業保険の条件|派遣社員やパート・アルバイトも受給資格があるか解説」をご参照ください。

給付制限がある人が失業保険を受給するデメリット

失業保険を受給するメリットについてお伝えしましたが、「働かなくてもお金が貰え」、「再就職してもお金が貰え」、さらに「一定期間働けば再度失業保険が受け取れる」とメリットが多いように感じます。

ただし、給付制限のある人が失業保険を受給するのはメリットだけではありません。そこで、給付制限のある人が失業保険を受給するデメリットについてもお伝えしたいと思います。

デメリット1.雇用保険の加入期間がリセットされる

雇用保険は加入期間によって失業保険の給付日数が決まります。

その際、退職した場合でも失業保険を受給しておらず1年未満に再就職し雇用保険に加入していれば加入期間を継続することが可能になります。

しかしながら、失業保険を受給してしまうと加入期間がリセットされてしまうことから、「雇用保険に9年加入しており、あと1年長く雇用保険に加入すれば給付日数が伸びる」など変わり目のタイミングで受給してしまうと損をしてしまいます。

デメリット2.仕事をした方が給料が高い

失業保険は働かなくてもお金が貰えるとお伝えしましたが、実際に給付される金額は、働いていた時の給料の5割〜8割程度になりますので、仕事をしている方が給料が高いと言えます。

じっくり転職活動をしたい」「すこし休息が欲しい」など個別の事情がなく、ただただ失業保険を受給したいと考えている人は、仕事をした方が将来的にも良いと言えるでしょう。

そもそも、3ヶ月間は給付制限がありますので、その間は収入がない状態になります。アルバイトをすることも可能ですが、一定所得を超えてしまうと失業保険の給付が停止される場合もあります。

詳しくは「失業保険の給付中にアルバイトをしても大丈夫?知っておくべき注意点を解説」にて解説をしておりますが、失業保険だけでは生活が苦しいと言えるでしょう。

デメリット3.再就職手当が給付されない場合がある

再就職手当の給付条件に、給付制限期間3ヶ月の内はじめの1ヶ月は「ハローワーク又は職業紹介事業者」の紹介でないと再就職手当を受給することができません。

ここを勘違いし、給付制限1ヶ月目に求人サイトなどから転職活動を行なってしまい就職が決まると再就職手当が受給出来なくなります。

もし、上記に該当する場合は、入社日を給付制限2ヶ月目以降にズラしてもらうなどの対処を行い再就職手当を受け取る手続きを行う必要が出てきます。

まとめ|給付制限がある人は就職した方が良い

会社都合によっての退職した場合は給付制限がありませんので、雇用保険の加入年数がリセットされる以外は大きなデメリットなく失業保険を受け取ることが可能になります。そのため、失業保険の手続きを行うことに大きな問題はないでしょう。

一方で、給付制限が3ヶ月ある人は、失業保険の給付を待つまでの収入低下や受給したとしても給付金額が前職よりも下回ることから早々に転職活動を行い生活を安定させた方が良いと言えます。

もちろん、「肉体的」、「精神的」に休息が必要な場合は無理をする必要はありません。健康ですぐにでも働ける状態であれば無理に失業保険を受給するよりも働いた方が得策と考えておきましょう。









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