老後の生活費をシミュレーション|年収2000万円の車好きな中小企業経営者の場合







老後の生活費は家庭によって大きく異なるものです。今回は、年収が2000万円もあり現在の生活に不自由していない中小企業の経営者の老後の生活費をシミュレーションしたいと思います。一見、裕福な生活が見込める老後の生活ですが、簡単に安心できないのも老後の生活です。早速老後の生活費をシミュレーションしましょう。

60歳会社経営者の状況
年齢:60歳
住所:愛知県名古屋市
仕事:会社経営者
自宅:40歳の時に1億円で購入した一戸建て(頭金3000万円を支払い)
年収:2000万円(手取115万円)
貯蓄:2000万円
住宅ローン期間:25年ローン
住宅ローン支払い:30万円/月

車好きな経営者のライフスタイル

今回のご紹介する中小企業の社長は、とにかく車好きです。家族で保有する車は高級車が全部で5台。まずは、それぞれの車の車種を見てみましょう。

所有者メーカー購入金額
ご主人フェラーリ2000万円
ご主人アウディ800万円
奥様ポルシェ1000万円
息子ポルシェ1000万円
BMW800万円
合計5600万円

誰もが憧れる有名メーカーの車が揃いますが、その中でも、5年に1度買い換えるフェラーリはとても大切にしている1台です。そのため1億円の豪邸の1階はフェラーリ専用の車庫にバーカウンターが付いた車好きにはたまらない一軒家で日々の生活を送っています。

経営者の家計簿

さて、それではこのような生活を送る経営者の現在の家計簿をみてみましょう。

手取り収入1,150,000
食費200,000
住宅ローン300,000
水道光熱費25,000
通信費20,000
日用品8,000
被服費200,000
交通費80,000
保険医療費40,000
趣味・娯楽費100,000
支出合計993,000
毎月の収支177,000

自動車の購入は前の車を売却し、その売却益に手持ち資金を加えて購入しているため自動車はローンはありません。そのため毎月の貯蓄は17.7万円確保できている状態です。年間でおよそ212万円程度の貯蓄が作れているので一定の貯蓄は出来ていると言えるでしょう。

現在の年齢が60歳のため、仮に65歳で引退をする場合は1000万円程度の貯蓄ができますし、65歳で住宅ローンを完済しますので、年金収入のみになっても生活は十分できそうです。もし不足があれば継続して社長業を続けることで生活も安泰であると想像がつきます。

経営者の交代と会社の収益改善

一見、何も問題ないように見えましたが、社長様は65歳の段階で息子さんに会社を継承する予定いるようでした。そのため、会社の借入金を少しでも返済してから息子さんに継承したいと考え、現在の年収2000万円を1000万円程度まで削減したいと考えているようです。

60歳から65歳までの間に、会社の借入金5000万円の返済を行う計画です。ただ、65歳以降も元気な間は会長職として年収500程度で経営には関与することも考えています。

年収ダウンでの老後の生活費を再設計

年収1000万円に下げた場合、手取り額は、62.5万円くらいまで下がるでしょう。そのため先ほどの生活費をそのままにしてしまうと、月で35万円程度の赤字となり、老後破産の可能性が出てきてしまいます。そのため、支出を削減し、老後の生活費をコントロールしてみましょう。

項目削減前削減後削減額
手取り収入1,150,000625,000-525,000
食費200,000100,000-100,000
住宅ローン300,000300,0000
水道光熱費25,00025,0000
通信費20,00020,0000
日用品8,0008,0000
被服費200,00070,000-130,000
交通費80,00020,000-60,000
保険医療費40,00040,0000
趣味・娯楽費100,00040,000-60,000
支出合計973,000623,000-350,000
毎月の収支177,0002,000-175,000

生活費の削減ポイントは、食費、被服費、交通費、趣味・娯楽費を中心に削減を行います。それでも十分に贅沢はできる金額ですので、あまり苦になるような削減ではないでしょう。

自動車税と固定資産税の負担と車の修理費

ただ、ここまで削減しても毎月の収支は、+2000円とぎりぎりの水準です。加えて年1回の支出にはなりますが、自動車税と固定資産税の支払いが発生します。自動車税は子供の分までまとめて支払いをしていたので40万円の支出。ガソリン代は会社の経費にしているので家計の支出には含めていません。

加えて、固定資産税は35万円の支払いがありますので、合わせて75万円の支出が毎年発生します。さらに、車は輸入車しかないので、一度修理に出すと結構な支出が発生してしまいます。

(以前BMWのサイドミラーの修理だけで10万円の費用がかかりました。)

そこで、まず子供たちが所有する2台分の自動車税は各自で負担をする事とし、年間20万円程度の削減を行います。加えて、事故した時に修理費用なども子供たちの分まで負担をしないようにすることで、年間の支出額を多少でも減らす工夫を行います。

65歳時点の貯蓄残高

現在の貯蓄は2000万円

毎年の赤字金額100万円(固定資産税40万円+自動車税30万+修理費用や旅行などの特別支出を30万円程度を想定)

2000万円-500万円(60歳から65歳までの5年間)=1500万円(65歳時点の貯蓄額)

65歳以降は生活にゆとりが生まれます

60歳から65歳までの間、毎年100万円の赤字生活を送ることになりますので不安はありますが、65歳以降は比較的ゆとりのある老後の生活が送れるでしょう。

手取り収入(年金+給与所得)550,000
食費100,000
住宅ローン20,000
水道光熱費25,000
通信費20,000
日用品8,000
被服費70,000
交通費20,000
保険医療費40,000
趣味・娯楽費40,000
支出合計343,000
毎月の収支207,000

65歳以降は、会長職として給与所得が500万円。加えて年金が受け取れますので、ざっくりと月の収入が55万円程度になると想定できます。そのため、毎月の収支は+20万円程度ありますので、会長職でいる間は、老後の生活に困らないでしょう。

ご主人に万が一のことがあった場合の対応

ここまで、なにも問題のない老後の生活を送れる予定ですが、もし、ご主人に万が一のことがあった場合、この計画は全て崩れてしまうでしょう。亡くなった場合は、団体信用生命保険により住宅ローンは無くなりますので問題ありませんが、それでも収入源が年金程度になり所得も減ってしまうことから老後の生活が途端に厳しくなります。

リバースモーゲージを活用し老後資金を確保する

ご主人が亡くなった場合、息子世帯が家を相続しない前提にはなりますが、リバースモーゲージを活用する手があります。ご主人が死亡することで奥様は住宅ローンの無くなった現在のお住いを相続します。

この住宅を担保に金融機関から借り入れをするのですが、返済は奥様が亡くなった後に売却益で返済を行う制度のため、奥様が生きている間は金利の支払いのみとなります。そのため、目先の生活費の不足を補うことができるでしょう。

車の売却という手もあります

亡くなったご主人が大切にしていた車を売却することは気が引けますが、高級車を複数台所有していますので、不要なフェラーリ、アウディを売却するだけでも1500万円近くの現金を手に入れることができるでしょう。

まとめ

老後の生活費を裕福な家庭であっても、大黒柱に万が一のことがあれば生活が一変するケースがあります。その際、今回はリバースモーゲージや車の売却によって老後資金を確保する方法をお伝えしましたが、いざという時のために老後資金の確保方法を家庭内でよく話し合いをしておくことは非常に重要です。加えて、残された家族が生活に困らないように過剰なし支出を抑える資金計画も必ず行うようしましょう。









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