借金はまとめる方が良い?それとも債務整理?どちらが良いか徹底比較







借金を抱えている方もそうでない方も、よく以下のような広告を目にすることはないでしょうか。

  • おまとめローンで借金の返済を楽にしましょう
  • 返済が難しい方は債務整理を検討
  • 過払い金請求でお金が戻ってきます

などなど借金に関する広告は複数ありますが、実際どのような選択をすることがベストなのか?今回は「おまとめローン」と「債務整理」を比較したいと思います。

借金をまとめるとは?

「おまとめローン」という言葉のイメージは「借金を1社にまとめてしまう。」と言うことは、曖昧でもイメージできることでしょう。実際、おまとめローンとは、複数社に散った借金を1社に集約することを指しておりますので、その認識自体に誤りはありません。

例えば、A社から40万円、B社から60万円、C社50万円の合計150万円の借金があったとします。これをD社から150万円借りて、A社、B社、C社の借金を全て返済してしまえば、D社から150万円の借金をしているだけの状態になります。これを「おまとめローン」と呼びます。

では、1社に借金をまとめるとどのようなメリットがあるのでしょうか?また、デメリットはないのかも合わせて確認をしたいと思います。

おまとめローンのメリット

まずは、おまとめローンのメリットからお伝えしたいと思いますが、ポイントは2点になります。

おまとめローンのメリット

  • 安い金利の貸金業社(銀行)に借金をまとめることで金利が下がる
  • 最低返済額を下げることが出来るので毎月の返済が楽になる

上記の通り、貸金業社によって、金利は異なると思いますが、金利の低い貸金業社に借金をまとめることで利息を減額させることが可能になります。加えて、最低返済額も一箇所にまとめることで毎月支払いが必要になる金額を下げることが可能になります。

これによって、利息と返済額を減らせることから「借金の返済を楽にする」と呼ばれている訳です。

おまとめローンのデメリット

一見すると「おまとめローン」は、メリットだらけに感じますが、実はデメリットも存在しております。こちらも大きく2つのポイントをお伝えしたいと思います。

おまとめローンのデメリット

  • 返済期間が伸びてしまい支払う利息額が増えてしまう場合がある
  • 毎月の返済額が減ったことから再び借金をしてしまう

おまとめローンのメリットで「毎月の返済額が減ることから返済が楽になる」とお伝えしましたが、おまとめローンは借金総額自体を減らすことはできません。

従って、返済が楽になると言って、返済期間を伸ばしてしまっては金利が下がったにも関わらず返済する利息額は増えてしまう可能性があるのです。(返済期間を短縮できれば利息を減らすことが出来るのでメリットがあります。)

加えて、毎月の返済額が下がることで「もっと借金ができるのではないか」と誘惑に負けてしまい、結果としてさらに借金を抱え込むリスクがあることにも注意が必要です。

債務整理とは?

債務整理とは、借金を減額させる任意整理や個人再生、借金を免除する自己破産をまとめた総称になります。

債務整理は、個人で手続きすることも可能ですが、手続きには法律の知識が必要であったり、裁判所に本人が足を運ぶ必要があるなど非常に手間と時間が発生してしまうため、専門家に依頼する人が多いのが実態です。

では、債務整理に含まれる「任意整理」「個人再生」「自己破産」とは、どのような制度なのかメリット、デメリットも合わせてお伝えしたいと思います。

任意整理とは?メリット・デメリットを解説

任意整理は、裁判所を介在させずに借金を減額させる方法であるため、手続きが簡易である点が特徴です。ただし、法的な拘束力がある訳ではないので、債務者と債権者との交渉によって減額できる金額が決まります。

任意整理のメリット

  • 借金の減額が可能
  • 専門家が債務者に代わって交渉してくれるので精神的負荷が軽い
  • 借金の種類問わず(ギャンブルなど)活用できる
  • 裁判所が介在しないので手続きが容易
  • 任意整理する債務としない債務を選択できる(住宅ローンは自分で支払うなど)
  • 保証人に迷惑がかからない(減額してもあくまで自力完済を行うため)
  • 勤務先などに秘密が漏れにくい
  • 専門家が介在した時から督促がされなくなる

任意整理は、専門家に依頼するだけで諸々の手続きを進めてくれ借金を減額できることから、借金がバレたくない主婦や会社員の方でも比較的利用がしやすいと言えます。

任意整理のデメリット

  • 任意整理をしても借金の返済は必要(あくまで減額)
  • 債権者との交渉次第で減額幅が決まる(専門家の腕次第と言えます)
  • 交渉には1年程度の時間がかかる場合がある
  • 事故情報が5年間残ってしまう

一方でデメリットは、個人信用情報機関に事故情報が5年間登録されてしまいますので、クレジットカードやローンが組めないなどのデメリットがあります。

任意整理の詳しい解説は以下の関連記事をご参照ください。

個人再生とは?メリット・デメリットを解説

個人再生とは、任意整理よりも大幅に借金を減らすことが可能になりますので借金総額が大きい人が向いている債務整理になります。減額できる金額は借金総額や資産の状況によって変動します。

個人再生のメリット

  • 任意整理よりも借金の減額幅が大きい
  • 自宅を手放す必要がない
  • 専門家が介在した後は債権者からの督促が停止する

個人再生は、裁判所が介在するため強制力の強い債務整理になりますが、それでも住宅を手放す必要がない。というのは最大のメリットと言えるでしょう。

個人再生のデメリット

  • 事故情報に5年間〜10年間記録されてしまう
  • 安定した収入がないと手続きできない
  • 住所と氏名が国が発行する官報に掲載されてしまう
  • 債権者から半数以上の同意を得られない場合は手続きができない

一方でデメリットは、事故情報の登録期間が最大で10年間と長いことに加えて、国が発行する官報に掲載されるなどのデメリットが挙げられます。

個人再生の詳しい解説は以下の関連記事をご参照ください。

自己破産とは?メリット・デメリットを解説

自己破産はご存知の方も多いでしょうが、借金を全額免除(免責)できる制度になります。

そのため、資産がない方や収入がない方でも債務整理を行うことが可能になります。ただし、債務整理の中では最もデメリットが重たい手続きでもあります。

自己破産のメリット

  • 全ての借金が免除される(例外あり)
  • 自己破産の手続き開始後は債権者からの督促が停止する
  • 最低限の財産は手元に残せる

自己破産と聞くと全ての財産を没収されてしまう印象も強いと思いますが、実際は現金99万円、預金口座20万円までなら手元に残しておくことが可能になります。

ただし、全ての借金が免除されると言っても一部例外もありますのでデメリットも確認してみましょう。

自己破産のデメリット

  • 事故情報に5年間〜10年間記録されてしまう
  • 住所と氏名が国が発行する官報に掲載されてしまう
  • 免責決定まで職業制限がある
  • 免責が認められない場合がある(ギャンブルなどは免責不許可事由に該当する)

上記の通り、ギャンブルなどは免除(免責)が認められないケースがあります。また、税金関連も免責することはできませんので注意してください。

自己破産の詳しい解説は以下の関連記事をご参照ください。

おまとめローンと債務整理を比較

おまとめローンと債務整理の概要を理解できたところで、実際に返済が苦しい場合にどちらを選択するべきなのか比較をしてみたいと思います。

一覧表を作成しましたが、おまとめローンと債務整理を選択するポイントは借金の減額有無にあります。

利息を減額するだけでも返済が可能であれば「おまとめローン」でも問題ありませんが、借金の総額を減らさないと返済が難しい場合は「債務整理」を検討することをおすすめします。

比較項目おまとめローン債務整理
任意整理個人再生自己破産
減額方法
  • 利息の減額
  • 未払い利息
  • 将来利息
  • 損害遅延金
  • 未払い利息
  • 将来利息
  • 損害遅延金
  • 元金
  • 全て

※一部例外あり

対象者
  • 最低返済額を払える人
  • 審査に通過した人
  • 安定した収入がある人
  • 減額後完済できる人
  • 自力返済が難しい
  • 借金総額が5000万円以下
  • 安定した収入がある人
  • 減額後完済できる人
  • 自力完済が不可能な人
  • 7年以内に自己破産をしていない人
返済期間
  • 貸金業社により変動
  • 原則3年
  • 原則3年
事故情報
  • おまとめローンの事実は残るが特に影響はない
  • 5年間
  • 5年〜10年間
  • 5年〜10年間
費用
  • 0円
  • 数万円〜
  • 50万円〜
  • 40万円〜
強制徴収
  • 特になし
  • 特になし
  • 住宅を除くローン
  • 現金99万円、預金口座20万円以外全て
周囲への影響
  • 特になし
  • 周囲にバレる可能性はある
  • 官報に掲載される
  • 官報に掲載される
  • 職業制限

まとめ

おまとめローンと債務整理の制度解説と比較を行いました。最後に、両者の選択基準を改めて振り返りをしたいと思います。

おまとめローンと債務整理の選択基準

  • おまとめローン:借金自体を減額せずに利息を減額できるだけでも返済が可能な人
  • 債務整理:借金自体を減額させなければ返済が難しい人

債務整理でいくら借金を減額することが出来るのか気になる人は、以下の借金減額シミュレーターで算出することが可能になります。









全国320の法律事務所を徹底比較

ABOUTこの記事をかいた人

老後資金の教科書

老後資金の教科書は老後の生活をより豊かにするために、金融や老後に関する法改正などを中心に解説記事を掲載しています。 リバースモーゲージ、介護保険問題、年金カット法案、高額医療費の自己負担の増加など難しい制度を分かりやすくご紹介します。