傷病手当金の受給条件とは?うつや妊婦でも対象になるのか解説







傷病手当金は病気や怪我が原因で仕事が出来ない人に対して、加入している健康保険から生活支援の目的で給付が受けられる制度になっております。

その際、「給与の支給があったら受け取れない」「待機期間を満たしていないと受け取れない」など細かな条件があります。当然ながらこの受給条件を満たしていないと傷病手当金の給付を受けることが出来ません。

特に、「真面目で責任感が強いほど傷病手当金の受給条件を満たせていないケースが多い」ことから、今回は傷病手当金の受給条件についてお伝えしたいと思います。

傷病手当金の受給条件

早速、傷病手当金の受給条件についてお伝えしたいと思います。

傷病手当金の支給条件

  1. 業務外の病気や怪我である
  2. 労務不能な状態である
  3. 給与の支払いがない
  4. 傷病による休業が連続して3日以上ある

傷病手当金の条件1.業務外の病気や怪我である

傷病手当金の受給条件1つ目は、業務外で起きた病気や怪我でなければなりません。

この理由に、業務に関連する病気や怪我の場合は、労災保険から給付金が支給されることになりますので傷病手当金の対象外となるためです。

労災になると支給が受けられるまで1年近くも必要になるため、1ヶ月〜3ヶ月程度で受給ができる傷病手当金は早期に給付金を受けたい人にとって重宝することになるでしょう。

傷病手当金の条件2.労務不能な状態である

傷病手当金の受給条件2つ目は、労務不能であること。要は、仕事が出来ない状態の病気や怪我である必要があります。

例えば、骨折をしたが松葉杖や車椅子で出社ができるような場合は「労務不能」とは言えませんので傷病手当金の対象にはなりません。ただし、同じ骨折でもタクシー運転手で運転が出来ない場合は「労務不能」と言えますので傷病手当金の支給対象になる可能性があります。

このように、傷病の程度によって一律に定められている訳ではなく個別ケースに応じて判断が変わると覚えておきましょう。

傷病手当金の条件3.給与の支払いがない

傷病手当金の受給条件3つ目は、給与の支払いがないことです。

就労不能の状態になった場合でも会社から休業手当が支給される場合もあるでしょう。冒頭でもお伝えしておりますが、傷病手当金は病気や怪我で労務不能の人の「生活支援」が目的になりますので、給与をもらっている場合は「支援不要と言えます。

同様に有給を取得することも出来ませんので注意してください。詳しくは「傷病手当金と有給の関係|気になる疑問をまとめて解説」をご参照ください、

傷病手当金の条件4.傷病による休業が連続して3日以上ある

傷病手当金の受給条件4つ目は、休業期間が連続して3日以上必要であることです。これは「待機期間」と呼ばれますが、ポイントは「連続して3日間」という点です。

待機期間の考え方

引用:協会けんぽ

上記の通り、「休業、休業、出勤、休業」の場合は、休業期間は連続して2日になりますので支給対象外になります。そのため「出勤、休業、休業、休業」と3日間連続で仕事を休んでいる事実が必要になります。

詳しい解説は「傷病手当金の待機期間は有給や公休は使える?半休や早退はどうなる?」をご参照ください。

退職後に傷病手当金を受給するための条件

傷病手当金は在職中に給付を受けるものだ。と思い込んでいる人も多いと思いますが、実は退職後も傷病手当金を受給することが可能です。

その際、退職後に傷病手当金を受給する場合「継続的に傷病手当金を受給する場合」と「退職後に初めて傷病手当金を申請する場合」に分かれます。

それぞれの詳しい手続き方法を「傷病手当金は退職後でも支給される?初回申請と継続申請について解説」にて解説しておりますのでご参照ください。

ここでは、退職後に傷病手当金を受給するために必要な条件についてお伝えしたいと思います。

傷病手当金の支給条件

  1. 健康保険の加入期間が退職日までに1年以上ある
  2. 退職日に傷病手当金を受給しているか受給できる状態である

退職後の受給条件1.健康保険の加入期間が退職日までに1年以上ある

在職中に傷病手当金は受給する場合は健康保険の加入期間は問われませんが、退職後に傷病手当金を受給する場合は健康保険の加入期間が1年以上でなければなりません。

健康保険の加入期間は継続することが可能になりますので、前々職、前職など期間を合算して1年を超えていれば受給要件を満たします。

ただし、注意点としては「1日でも健康保険に未加入の期間が出来てしまうと期間はリセットされる」という点です。そのため、前々職や前職から今回退職する会社まで1日も未加入期間を空けてはいけないということです。

退職後の受給条件2.退職日に傷病手当金を受給しているか受給できる状態である

退職日前に傷病手当金を受給している」か「退職日時点で傷病手当金の受給資格を満たしている状態である」どちらかに該当していなければ退職後に傷病手当金を受給することは出来ません。

そのため、「退職の挨拶のため最後に1回だけ会社に出社した」などは「労務不能の状態ではない」と認定されてしまい傷病手当金の受給が出来ません。

他にも、「引き継ぎが忙しくギリギリまで会社に出社していた」なども傷病手当金の受給条件を満たしていない。となります。そのため、傷病手当金を受け取るためには、絶対に出社してはいけない。ということになりますので注意しましょう。

うつや妊婦も傷病手当金が受給できる

傷病手当金の受給条件の1つにある「労務不能」の状態とは具体的にどのような状態なのか?疑問に感じる人も多いことでしょう。

実は、私たちの生活の中でも起こり得る可能性が高い「うつ病の人」や「妊婦の人」も傷病手当金の対象になるのです。

特に、妊婦の人が傷病手当金を受給できる。というのは意外に感じる人も多いかもしれませんが、共に医師からの診断によって「労務不能」と認定されれば傷病手当金の受給条件の1つを満たしたことになります。

妊婦の場合だと「絶対安静と言われた場合」や「つわりがひどい場合」などが該当します。うつ病の場合は「睡眠障害」や「メンタル面の不調」などが該当してきます。

まとめ

傷病手当金の受給条件について解説を行いました。

傷病手当金を受給する際に「待機期間の条件を満たしていない」という理由で受給出来ない場合がよくありますので、労務不能と医師に診断された場合は無理に出社することなく自宅で療養しましょう。

また、傷病手当金は労災よりも支給日が早いと言えますが、それでも1ヶ月〜3ヶ月程度の時間が必要になりますので少しでも早く傷病手当金を受け取りたい場合は「傷病手当金はいつもらえる?支給が遅れる原因と対策について解説」も合わせてご参照ください。









全国320の法律事務所を徹底比較

ABOUTこの記事をかいた人

老後資金の教科書

老後資金の教科書は老後の生活をより豊かにするために、金融や老後に関する法改正などを中心に解説記事を掲載しています。 リバースモーゲージ、介護保険問題、年金カット法案、高額医療費の自己負担の増加など難しい制度を分かりやすくご紹介します。