国民年金保険料の金額はいくら?どのように決まるのか計算式を解説







国民年金の保険料は毎月いくら支払っているかご存知でしょうか。

平成29年度の国民年金保険料は1万6,490円/月となり決して安い金額ではありません。また、保険料は毎年変動していることからこれから保険料をいくら払うことになるのかも気になるところです。

そこで、今回は国民年金保険料の金額がこれまでどのように推移したのか。また、保険料を決める計算式について解説を行いたいと思います。

国民年金保険料の計算式

国民年金保険料がどのような基準で決まっているのか計算式から解説したいと思います。

国民年金保険料の計算式

まず、「平成16年度の改正で決められた保険料額」とは、2004年から2017年まで国民年金は毎年4月に280円ずつ保険料を値上げすることを法案で可決されており、「保険料改定率」を掛け合わせる前の金額となります。

 平成16年度の改正で決められた保険料額

平成17年平成18年平成19年平成20年平成21年平成22年平成23年
1万3,5801万3,8601万4,1401万4,4201万4,7001万4,9801万5,260
平成24年平成25年平成26年平成27年平成28年平成29年度以降
1万5,5401万5,8201万6,1001万6,3801万6,6601万6,900円

上記の「平成16年度の改正で決められた保険料額」に「保険料改定率」を掛けることで国民年金保険料の金額を算出することが可能になります。

保険料改定率は「前年度保険料改定率×名目賃金変動率(物価変動率×実質賃金変動率)」によって求めることとなります。

物価変動率は、総務省が発表する「全国消費者物価指数」を採用し、実質賃金変動率は「賃金の変動率÷物価の変動率」から算出することができます。

国民年金保険料は平成29年で月額1万6,490円

さて、冒頭でもお伝えしましたが、平成29年度の国民年金保険料は月額1万6,490円となります。

上記の計算式に当てはめると「1万6,900円(平成16年度の改正で決められた保険料額)×0.975%(保険料改定率)」によって計算がされております。

「平成16年度の改正で決められた保険料額」は平成29年度をもって上限に達しましたので今後も1万6,900円は固定となり、毎年「保険料改定率」を掛け合わせた金額が国民年金保険料となります。

従って、国民年金保険料の値上げは上限に達したものの支払う国民年金保険料は毎年変動するということになります。

国民年金保険料の推移

国民年金保険料の推移をグラフ化すると平成20年では月額1万4,410円でしたが、平成29年では1万6,490円になりますので、2,080円も値上がりしている事になります。年間で2.4万円も値上がりしているということですね。

期間国民年金保険料の月額
平成22年4月~平成23年3月1万4,980円 × 1.008(改定率) = 1万5,100円
平成23年4月~平成24年3月1万5,260円 × 0.984(改定率) = 1万5,020円
平成24年4月~平成25年3月1万5,540円 × 0.964(改定率) = 1万4,980円
平成25年4月~平成26年3月1万5,820円 × 0.950(改定率) = 1万5,040円
平成26年4月~平成27年3月1万6,100円 × 0.947(改定率) = 1万5,250円
平成27年4月~平成28年3月1万6,380円 × 0.952(改定率) = 1万5,590円
平成28年4月~平成29年3月1万6,660円 × 0.976(改定率) = 1万6,260円
平成29年4月~平成30年3月1万6,900円 × 0.975(改定率) = 1万6,490円

国民年金保険料の値上げは上限に達した

先ほどお伝えした通り、政府の方針では平成29年4月の値上げが最後である。と決めておりますので、この金額から保険料が値上がりしないのであればまだ安心と言えます。

というのは、年金は「賦課方式」を採用しており、現役世代が高齢者を支えることで成り立つ仕組みです。

そのように考えると労働人口が減少し高齢者が増加する日本においては、現役世代の年金保険料の負担が無尽蔵に引き上げされてしまいます。

そのため、値上げの上限を決めることで納付する金額が制限されることから無尽蔵な徴収は避けられるでしょう。

高齢者の年金収入は現役世代の平均所得の50%が最低給付水準

ただし、年金保険料は高齢者の年金に充てられる訳ですがこの収入が減る。ということは当然ながら高齢者の年金が減額されるということになります。

有無を言わさずに年金を減額していては高齢者の生活が成り立たなくなりますので、現在は現役世代の平均所得の50%を維持する給付水準の最低ラインを決めています。

結局のところ、収入も支出も限度を決めたことによって足りなくなる年金収入をどのように確保するのか?という点で消費税増税などによる社会保障費の充実が検討されているという背景があります。ここについては今後の動向を常に把握していくことになるでしょう。

と、思っていたところ早速、国民年金保険料の値上げのニュースがありました

国民年金保険料が100円値上げされる

上限に達したはずの国民年金保険料が平成31年4月から100円値上げされることが決まりました

先ほどまで国民年金保険料の値上げが上限に達したとお伝えしましたが、話が違うではないか。と思ってしまいます。これによって1万6,900円が1万7,000円に引き上げされます

この背景には、国民年金に加入する第1号被保険者の産前産後の休業期間の年金保険料を全額免除することとなり、この財源を確保するために100円の値上げが決定されたという訳です。

免除される期間は、出産予定月の前月から出産予定月の翌々月までとなります。

国民年金と厚生年金の格差是正には保険料の引き上げが必要

産前産後の休業期間の年金保険料免除は、厚生年金加入者の場合は平成26年4月からすでに実施がされております。

免除期間は、産前42日、産後56日のうち、産前産後休業を開始した月から終了した日の翌日に該当する月の前月まで免除されています。

さらに、満3歳未満の子の育児休業中も保険料が免除されるのです。

このように国民年金と厚生年金は明確な格差があり、この格差を是正するためにはさらなる保険料の値上げが必要であることから、今回で保険料の値上げが上限である。というのは少々疑問が残るでしょう。

国民年金保険料のまとめ

国民年金保険料の金額について、計算式や保険料の推移について解説を行いました。

現役世代にとっては負担の重たい年金保険料ですが、現在は保険料が固定されておりますので保険料の納付が増えるということは当面ないと言えるでしょう。

ただし、年金の財源が枯渇していくことは想像ができますので、今後政府がどのような方針で年金財源を確保するのか注視すべきと言えます。









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