老後の保険|60歳からでも老後資金が確保できるおすすめの方法







保険は現役世代に加入し、長い期間にわたって保険料を支払ったうえ、60歳を過ぎてから保険金を受け取る、というケースのみではありません。60歳以後も保険も上手に活用することによって、老後資金の確保ができます。60歳以後の保険との賢い付き合い方を見ていきましょう。

60歳を超えると長年勤めた勤務先から退職金を受け取ります。現役世代には終身保険や養老保険、子どもがいる家庭は学資保険に加入しますが、これらの保険は「貯蓄性」を有しているため老後資金の確保をすることができます。

またお金のかかる時期のみ定期保険に加入し、満期金を受け取るケースもあります。現役世代に長く加入した生命保険も、定年を迎えると高い保険金が必要ないため解約して、解約返戻金を受け取る家計が多くあります。保険といえばがん保険や医療保険など幅広いのですが、これらの保険は貯蓄性を有してはいません。ただ、生命保険との付き合いはここで終わりではありません。

60歳からの生命保険の考え方

60歳からの生命保険の考え方は、「老後資金」に余裕があるかどうかに寄ります。老後資金に余裕がある場合、万が一自分の身に何かがあっても遺された家族の生活に目途が立つため、敢えて高い保険料を支払って(年齢によって生命保険料額はあがります)、終身保険に加入する必要はありません。自身の病気やケガに対するリーズナブルな医療保険に加入する「のみ」でいいでしょう。

一方で老後資金に余裕がない場合、生命保険の持つ「貯蓄性」に注目しましょう。生命保険は万が一のことに対する保障性のほか、貯蓄性を有しています。商品にもよりますが、申込後10年程度払い込んだ保険料総額は105%から110%に増えるものがあります。

この特徴を上手に活用し、老後資金が不足している時に終身保険に加入するという方法があります。まして現在は低金利の時代。銀行など金融機関に預けても金利が年0,01%前後しかつかない時代に、生命保険の持つ貯蓄性はとてもメリットがある方法です。

ではこの特徴を享受するために、どのような生命保険がお勧めなのでしょうか。

老後にオススメの保険①終身保険

老後資金の確保、として最もお勧めできるのは終身保険です。一定期間加入すると、十分な解約返戻金が見込めます。ただ、解約返戻金を示す返戻率や期間は商品によって大きく異なるため注意が必要です。老後に終身保険に加入するのに、もとをとれる(解約返戻率が払済保険料総額を上回る)期間が15年も20年もかかる終身保険はお勧めではありません。商品にもよりますが、10年以下が目安です。

また、終身保険は医療保険の特約も付加されるものが多いですが、既に医療保険に入っている場合は不要です。加入するとその分保険料が上がるので注意するようにしましょう。

払い込んだ保険料が何年で戻ってくるかを考える根拠として、「解約返戻〇〇型」という保険の名称がついています。老後に終身保険を利用するにあたっては、もちろんこれは短い方を選びたいもの。終身保険のなかでも大きく異なるため、注意したいポイントです。

老後にオススメの保険②養老保険

養老保険とは、前項にてお伝えした死亡保障(解約返戻による保障を含む)を持つ終身保険と、病気やケガに対する医療保険の部分を併せ持った保険です。どちらかがメインでどちらがサブといったものではなく、多くのメリットを持つ保険といえます。もちろん、その分保険料は割高で、安い保険料で効率的な保障が受け入れられやすい医療保険の存在もあり、最近はあまり評価が高いとはいえません。

老後資金の確保に養老保険を使うのは、医療保障など不要ともいえる部分が多く、あまりお勧めはできません。ただ、保険のことにあまり知識がなく、「多少保険料を支払ってもいいからひとつの保険にまとめて加入しておきたい」というニーズを相談者から受けることはあります。その場合は養老保険を進めると納得して貰えることが多いです。

養老保険に加入するときは、既に医療保険に加入していないか確認をしてください。既に入っている掛け捨て保険+養老保険で「入り過ぎ」になってしまう可能性があります。これは、必要以上の高い保険料を払ってしまっているということ。養老保険に入った際は特に、全体像を見るようにしたいもの。

外貨保険は注意が必要
なお、ドル建て・ユーロ建ての外貨養老保険などもありますが、最近はアメリカを始め政情不安が目立つためあまりお勧めできません。以前は返戻率の高い外貨建ては人気でしたが、最近は日本の円の安定性が強いため、円建てが人気を取り戻しています。

老後にオススメの保険③収入補償保険など

以前は終身保険か養老保険の二者択一といわれていましたが、最近はここに収入補償保険が追加されるようになってきました。最近は60歳を迎えても働き続ける方も多い。そのような方は「保険」として貯蓄する方法ではなく、労働の対価として入っているお金を「保護」するという考え方を持つのも上手な考え方です。

実際に我々ファイナンシャルプランナー(FP)に対して「もっとも効率的な資産運用方法は?」と聞かれたら、多くのFP仲間は「一生懸命に働くこと」と答えます。その、懸命に働くことを保障する保険です。

収入保障保険は病気やケガなどにより労働による安定した収入が見込めなくなった場合に、保険金にてカバーすることができます。終身保険に比べて保険料も抑えられており、家計への影響も少ないこともひとつのメリット。

生命保険以外の考え方ー資産運用やリバースモーゲージ

もちろん、老後の資金確保は生命保険「だけ」ではありません。預貯金という安定した方法もあれば、株式投資や投資信託という有価証券投資もあります。60歳未満が加入上限となっている注目の確定拠出年金(iDeCo)に加入することは年齢制限上できませんが、確定拠出年金と同じように積極的に資金を投資に回すことはできます。証券会社に任せるラップ口座や、最近注目されているロボットアドバイザーもお勧め。

生命保険の成績はいわば時勢任せ。高い保険金をかけたからといって、高いリターンが期待できるものではありません。一方で証券投資は自分の腕次第ということもありますが、斬新なオルタナティブ投資という先物やコモディティ(金など)への投資方法もあり、高いリターンが期待できます。もちろん同時に介在するリスクに関しては十分に気をつけなければなりません。

最近注目されているリバースモーゲージとは?

居住用住宅を所有している人は、「リバースモーゲージ」に注目です。現在の居住用住宅を担保にして借入金を起こし、老後資金に充てることができます。元気でいるうちに返済義務は生じず、亡くなった時点で住宅を引き渡すことで返済を完了とすることができます。

老後資金を確保できることに加え、亡くなったあとに遺された家族に返済義務が課せられるものはありません。これは元本だけではなく、金利に関しても同様です。借りている期間に対して金利は課せられますが、金利の返済も元本に合わせて返済開始とすることができます。

老後の開始を間近に迎えるも、老後資金にあまり余裕が…という方は、リバースモーゲージを検討するというでしょう。銀行など金融機関に問い合わせると、丁寧に説明のうえ、現在の居住用住宅を「見積もり」して、どれくらいの老後資金をまかなうことができるかを教えて貰うことができます。

リバースモーゲージの特徴は、金融機関ごとに販売する商品によって異なります。そのため1社ではなく、数社の商品を検討するようにしましょう。

まとめ

60歳からでも老後資金が確保できる、おススメの保険をお伝えしました。ただ、終身保険に加入するとしても、可能な限り若いうちに入っておくようにしましょう。年齢によって保険料は低く、年齢を重ねるに比例して上がっていくためです。60歳になってから、保険「だけ」に老後資金を全委託するのはリスクの高い方法。

早め早めに準備をして、不足している部分、追いつかなかった部分に対し生命保険を活用、より充実した老後生活を実現するようにしましょう。それは60歳を超えてからも一緒。65歳になる前に、70歳になる前に可能な方法を検討するようにしましょう。それが安心した老後生活に繋がります。









ABOUTこの記事をかいた人

工藤 崇

株式会社FP-MYS代表取締役社長兼CEO。ファイナンシャルプランニング(FP)を通じて、Fintech領域のリテラシーを上げたいとお考えの個人、 FP領域を活用して、Fintechビジネスを開始、発展させたいとする法人のアドバイザーやプロダクトの受注を請け負っている。Fintechベンチャー集積拠点Finolab(フィノラボ)入居企業。執筆実績多数。東京都千代田区大手町。