国民年金の任意加入はいつから?手続き方法・加入条件・金額を解説







国民年金保険料は20歳〜60歳まで納付することが義務になっております。加えて、国民年金(老齢基礎年金)の受給資格を得るためには保険料納付期間が10年以上必要になります。

要は、国民年金保険料の納付期間が10年未満である場合は、国民年金(老齢基礎年金)を受給することが出来ないのです。

このような人を救済する仕組みとして、国民年金の受給資格を得るために不足する加入期間を任意で継続することができる制度を「任意加入」と呼びます。

では、この任意加入とは、どのような制度なのか?手続き方法、加入条件、受給金額について解説を行いたいと思います。

国民年金の任意加入とは?いつからいつまで加入できる?

国民年金の任意加入とは、20歳〜60歳までの国民年金加入期間において未納期間がある場合に60歳以降も延長して国民年金保険料を支払うことが出来る制度になります。

国民年金の任意加入を行う目的には、大きく2つの目的があります。

国民年金の任意加入を行う目的

  1. 受給できる老齢基礎年金(国民年金)の受給額を増やす
  2. 老齢基礎年金(国民年金)の受給権を獲得する

受給できる老齢基礎年金(国民年金)の受給額を増やす

老齢基礎年金(国民年金)の満額受給額は77万9300円(平成30年時点)になります。この満額を受給するためには20歳〜60歳までの間(480ヶ月)、国民年金保険料を未納なく納付した人になります。

もし、国民年金を40年の内30年(360ヶ月)しか収めていない場合は、「77万9300円×360/480=58万4475円(満額の3/4)」となってしまうのです。月額にすると、6万4941円が4万8000円程度まで受給額が減額されてしまうのです。

そこで、60歳以降も延長して国民年金保険料を納付することで老齢基礎年金(国民年金)の受給額を増やすことが可能になります。

老齢基礎年金(国民年金)の受給権を獲得する

現在、65歳から老齢基礎年金(国民年金)を受給するためには10年以上、国民年金保険料を納付している必要があります。仮に、国民年金保険料を9年間支払い続けたとしても10年未満の場合は受給することは出来ません。

この納付期間とは「保険料を支払った期間+保険料が免除された期間」を合算した期間になりますので、経済的に国民年金保険料の納付が難しい場合はしっかりと免除申請を行なった方がお得ということになります。

さて、話を戻しますが、もし60歳を超えて老齢基礎年金(国民年金)の受給資格である10年間の加入期間に至っていない場合は、60歳以降で延長して保険料を支払うことが可能になります。

国民年金の任意加入はいつからいつまで?

国民年金の任意加入はいつからいつまで出来るのか?についても解説をしたいと思います。

まず、任意加入が出来るのは60歳からとなります。一方、任意加入をいつまで続けられるのか?という点においては目的によって分かれます。

国民年金の任意加入期間

  • 受給金額の増額:60歳〜65歳まで(最大の加入期間は480ヶ月時点で終了)
  • 受給資格の獲得:60歳〜70歳まで(受給資格の獲得時点で終了)

上記の通り、受給金額を増額させる場合は、480ヶ月を上限に65歳まで延長して加入することが可能になります。また、受給資格の獲得の場合は、最大70歳まで加入すること可能になります。

国民年金の任意加入が認められる条件

では、どのような人が国民年金の任意加入が認められているのか条件をお伝えしたいと思います。

国民年金の任意加入が認められる条件

  1. 日本国内に在住している60歳〜65歳未満の人(※)
  2. 老齢基礎年金の繰り上げ受給をしていない人
  3. 20歳〜60歳の納付期間で480ヶ月を超えていない人
  4. 厚生年金や共済年金に加入していない人

※1.国民年金の受給資格の獲得は70歳まで認められている

国民年金の任意加入はお得?受給金額をシミュレーション

実際、国民年金に任意加入することはお得なのか?納付する保険料と受給金額からシミュレーションを行なってみたいと思います。現在、国民年金の満額受給額は77万9300円(平成30年度)になりますので、これを40年間(480ヶ月)で割ると1623円になります。

端的に言えば、「国民年金保険料を1ヶ月分納付すると1623円の受給金額が増える」と言えます。

一方、国民年金保険料は1万6340円(平成30年度)になりますので、1万6340円を納付すると代わりに1623円年金額が増える。ということになります。「明らかに損をしている!」と見ることもできますが、この1623円は亡くなるまで永久に受給できることになります。

では、いつ元が取れるのか?という点では「1万6340円 ÷ 1623円=10年」となりますので、65歳から10年後と考えた場合は75歳で元が取れることになります。

人生100年時代と呼ばれ平均寿命も伸びている状況を考えると国民年金の任意加入は行なっておいた方が良いという判断もできるでしょう。

受給資格を獲得できるまでの期間によっては損することも

基本的には、任意加入した方が良いと言えますが、60歳時点までまったく国民年金に加入しておらず70歳まで受給資格の獲得のために年金保険料を支払ったとしても受給できる年金額は1万6200円程度になります。

従って、保険料よりも受給額の方が少なくなる可能性もありますので必ず任意加入した方が良い。という訳ではありません。ご自身のこれまでの加入年数を鑑みて加入有無を検討しましょう。

国民年金の任意加入手続き方法と必要書類

国民年金の任意加入手続きを行う場合はお住いの地域を管轄する市区町村役場にて申請が可能になります。本人または世帯主が申請を行うことが可能になりますが、それ以外の人が申請する場合は委任状が必要になります。

また、以下の必要書類も合わせて準備を行いましょう。

国民年金の任意加入手続きに必要な書類

  • 年金手帳及び本人確認書類
  • 印鑑
  • 預貯金通帳及び印鑑(金融機関への届出印)
  • クレジットカード(クレジットカード払いをする場合)

※マイナンバーがある人はマイナンバーを持参することで基礎年金番号の代わりにもなります。

代理人が申請する場合は、委任状の用意が必要になりますが、任意の用紙に「委任状の作成日」「代理人の住所・氏名・生年月日」「委任する内容」「委任する人の住所・氏名(直筆)・押印・生弁月日・連絡先」を記入するようにしましょう。

また、代理人の本人確認書類も用意し窓口で申請を行うことになります。

まとめ

国民年金の任意加入について解説を行いました。

もし、国民年金に未納期間があるような場合は、元気なうちはパートタイマーなどで収入を得ることを優先し保険料を延長納付した方が良いでしょう。そして、働きづらくなる年齢から年金を受給した方が基本的にはお得になると言えます。

ただし、年金加入年数によってケースバイケースの判断になりますので、ご自身の加入年数と相談し決定するようにしましょう。









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