傷病手当金と有給の関係|気になる疑問をまとめて解説







病気や怪我で働けなくなった場合に生活支援の目的で給付されるのが「傷病手当金」ですが、傷病手当金は給与が支給されていないことが受給条件の1つになっています。

その際、「使っていない有給が余っているので傷病手当金と併用は出来るのか?」「有給を残した状態で傷病手当金の給付は受けられるのか?」など傷病手当金と有給の関係については疑問も多いと言えます。

そこで今回は、傷病手当金と有給の関係についてまとめて解説を行いたいと思います。

傷病手当金は有給と併用できるのか?

まず、傷病手当金と有給を両方を併用出来るのか?という点ですが基本的には出来ません。

傷病手当金の支給条件にある給料の支払いがないこと」に反してしまうため、有給を取得する場合は傷病手当金を受給することが出来ないと言えます。

ただし、傷病手当金の支給額より有給の支給額が低ければ差額分を傷病手当金として受け取ることが出来ます。一般的にはなかなか起こりえない事象ですが以下で詳しく解説を行います。

傷病手当金より有給の支給額が低ければ差額の受給は可能

傷病手当金の支給額より有給の支給額が低ければ差額分を傷病手当金として受け取ることができますが、傷病手当金は標準報酬月額の2/3しか支給されませんので一般的には有給を取得した方が手元に入るお金が多くなるのです。

では、どのような人が傷病手当金の支給額が有給を上回るのか?と言えば「残業が非常に多い人」と言えます。その理由に、標準報酬月額は月給だけでなく残業代も含まれますので残業代をたくさん貰っている人は標準報酬月額も高くなります。

一方、有給は残業代などは加味されません。

従って、残業時間が異常に長い場合は傷病手当金が有給の金額を上回る可能性が出てきます。とは言え、この状態は残業時間が百数時間となりますので一般的には当てはまらないと考えるべきでしょう。

傷病手当金は有給が残っている場合も受給できるのか?

傷病手当金と有給の併用は出来ない。と、ご理解頂けたと思いますが、「傷病手当金を申請する際に有給が残っていることは問題ないのか?」疑問に感じる人も多いことでしょう。

結論、傷病手当金の支給時に有給が残っていること自体は問題になりません。むしろ多少の有給を残しておいた方が良い側面もあります。

例えば、病気や怪我の具合が回復し復職した場合でも通院などにより有給を活用したい場合があるでしょう。このような時に有給を全て使い切っていると欠勤扱いになってしまいますので有給があった方が良いという訳です。

傷病手当金の待機期間中に有給は利用可能

引用:協会けんぽ

図解でもお分かり頂けるように、傷病手当金を受給するためには「3日間連続で休業している」必要があります。

これを「待機期間」と呼びますが、この待機期間は「本当に就労不能な状態であるのか?」を確認する期間であるため、仕事を休んでいる状態ですが傷病手当金の支給対象期間には含まれません。

その際、活用できるのが待機期間中の3日間に有給を活用する方法です。これによって傷病手当金が支給されない期間は給与の支給を受けられますので多少は生活の支えになるでしょう。

待機期間中は公休と有給を組み合わせることも可能

また、待機期間の連続した3日間の休業は、有給だけでなく公休と組み合わせることも可能になります。従って、有給を3日間使いたくない場合や使えない場合は公休と組み合わせることも考えておきましょう。

まとめ

傷病手当金と有給の関係について解説を行いました。

傷病手当金は有給との併用はできませんが、傷病手当金の受給額の方が有給より高い場合は差額の支給を受け取ることが可能になります。

また、待機期間は有給を活用することが出来ますので上手に計画し支給額を最大にできるように調整を行いましょう。









全国320の法律事務所を徹底比較

ABOUTこの記事をかいた人

老後資金の教科書

老後資金の教科書は老後の生活をより豊かにするために、金融や老後に関する法改正などを中心に解説記事を掲載しています。 リバースモーゲージ、介護保険問題、年金カット法案、高額医療費の自己負担の増加など難しい制度を分かりやすくご紹介します。