年金の扶養に入る条件と年金を受給している人の扶養に入る条件を解説







夫(妻)が厚生年金被保険者である場合に扶養の条件を満たした妻(夫)は、第3号被保険者となることが出来ます。

第3号被保険者は、国民年金に加入していることになりますが、月額1万6340円(平成30年度)の保険料を支払う必要がなくなるのです。夫が代わりに支払っていると誤解しやすいのですが、夫も妻の年金保険料を支払っておりません。

要は、年金の扶養に入ることで保険料の納付が無くなる。というメリットを享受することができるのですが、年金の扶養に入ることのできる収入や年齢などの条件を解説したいと思います。

年金の扶養に入る条件

年金の扶養である第3号被保険者になるためには、まず夫(妻でも可)が会社員や公務員として厚生年金被保険者(加入者)である必要があります。そのため、自営業などの国民年金にしか加入していない第1号被保険者の妻はそもそも年金の扶養に入ることが出来なくなります。

第3号被保険者に該当するための収入条件

  • 年間収入130万円未満
  • 同居の場合:収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満
  • 別居の場合:収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満

※年間収入とは、過去の収入ではなく被扶養者に該当した時点及び認定された日以降の年間の見込み収入額のこと
※給与所得等の収入であれば月額10万8333円以下、雇用保険等受給者の場合は日額3611円以下

この条件を満たしていることで、第3号被保険者に該当することになりますので国民年金保険料の納付が免除されます。一般的には年収130万円未満に抑えておけば問題ないと言えるでしょう。

年金の扶養に入るための手続き方法

厚生年金被保険者に扶養される妻は、夫が勤めている会社に届出を出す必要があります。その際、健保の被扶養者届けも一緒に提出することになります。

届出が必要となる場合

  • 妻の収入が130万円(60歳以上または障害等級3級以上は180万)未満と見込まれる時
  • 妻が失業給付(失業保険)を受けていない
  • 扶養する妻が20歳未満の場合は健康保険のみの扶養となる(20歳を超えると第3号扱い)
  • 扶養された妻が60歳を超えた場合は厚生年金の扶養から外れ健康保険のみになる

年金の扶養条件から外れた場合の手続き方法

妻の収入が130万円を超えた場合など年金の扶養から外れることになります。その他にも、厚生年金被保険者(加入者)である夫が亡くなった場合や離婚した場合なども年金の扶養から外れる手続きが必要になります。

その際、「扶養される人(妻)が自ら手続きをするケース」と「夫の勤務先を通じて手続きをするケース」に分かれますのでそれぞれのパターンをお伝えしたいと思います。

年金の扶養から外れる手続き|被扶養者が手続きを行う

第3号被保険者(妻だけでなく夫も可)が以下の条件に該当した場合は、被扶養者(扶養されている人)本人が第1号被保険者への切り替え手続きを行う必要があります。申請先は本人が居住する地域を管轄する市区町村役場となります。

第3号被保険者から第1号被保険者への切り替えが必要な時|本人

  • 厚生年金被保険者(加入者)が退職または死亡した時
  • 厚生年金被保険者(加入者)が65歳を迎えた時

年金の扶養から外れる手続き|夫の会社経由で手続きを行う

次に、夫の会社経由で第3号被保険者から第1号被保険者への切り替えが必要になるとケースをお伝えします。

第3号被保険者から第1号被保険者への切り替えが必要な時|会社経由

  • 離婚した時
  • 第3号被保険者の年収が130万円を超え扶養条件を満たさなくなった場合

第3号被保険者から第1号被保険者への切り替えを忘れた場合

離婚した場合や収入が130万円を超えた場合などは、第1号被保険者への切り替え手続きが必要になることはご理解頂けたと思います。

万が一、切り替え手続きを失念していた場合は、第1号被保険者なのに第3号被保険者として誤った年金記録が残ってしまいます。これを「第3号被保険者の不整合記録」と呼びますが、この事実を日本年金機構が発見した場合、正しく直した年金記録が本人に郵送されることになります。

その際、第1号被保険者として納めなければならない国民年金保険料の請求もされてしまいますのでまとまった出費となることに注意してください。

また、不整合記録のまま老齢基礎年金を受給している人は、過去に受給した年金額の10%を上限に受給額が減額されることになっています。

まとまった保険料を支払うことも年金が減額されることもデメリットしかありませんので切り替え手続きは忘れずに行うようしましょう。

年金受給中でも厚生年金被保険者なら扶養可能|64歳まで

60歳を超えると早い人では年金の受給を開始していることでしょう。そして、年金を受給しながらも厚生年金被保険者(加入者)として働いている人も多いことだと思います。

この時に、配偶者が60歳未満で収入が130万円(障害等級3級以上は180万円)未満の場合は、年金の扶養に入ることが可能になります。

ただし、夫(扶養者)の年齢が64歳までの期間限定であることに注意が必要となります。

65歳を超えた場合は扶養ができない

年金を受給している人が厚生年金被保険者(加入者)である場合も、65歳を迎えると60歳未満の妻がいた場合でも年金の扶養に入れることが出来なくなります。

要は、第2号被保険者が65歳を超えた場合、第3号被保険者でこれまで年金を納めていなかった人が第1号被保険者となり国民年金保険料の支払いが発生する。ということになります。

従って、被扶養者は第1号被保険者への切り替え手続きが必要になります。

まとめ

年金の扶養に入る条件と年金を受給している人の扶養に入る条件をお伝えさせていただきました。

被扶養者の年収が130万円未満で扶養者が厚生年金被保険者(加入者)である場合は、第3号被保険者として扶養に入れることが可能になります。

この場合、国民年金保険料の納付は不要で年金に加入している扱いになりますのでメリットは高いでしょう。

ただし、パートをしている主婦などは厚生年金に加入した方がお得になるケースもありますので「厚生年金保険にパートが加入する条件とは?メリット・デメリットを解説」も合わせてご参照ください。









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