年金にも税金がかかる?所得税が免除される場合と計算式を解説







年金にも税金がかかることをご存知でしたでしょうか?

年金は雑所得扱いになりますので「所得税」が発生するのですが、どのような計算でいくらの税金が発生するのか?確定申告は必要なのか?など年金受給の際に発生する税金は明確ではないことも多々あります。

そこで今回は「年金と税金」について徹底解説をすることで年金への理解を深めたいと思います。

年金の所得税が免除される場合

まずは、年金受給者の「所得税」が免除される場合について解説を行いたいと思います。所得税の免除は年金の種類と受給する年齢及び収入によって所得税の発生有無が変わります。

年金の種類所得税有無
障害年金非課税
遺族年金非課税
老齢年金(65歳未満)108万円以上
老齢年金(66歳以上)158万円以上

まず、障害年金遺族年金に関しては所得税は非課税となりますので、税金が引かれることはありません。老齢年金とは老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金(厚生年金)のことですが、こちらは受給する年齢によって所得税の発生有無が変わります。

65歳未満の年金受給者の方は108万円以上、65歳以上の方は158万円以上の年金を受け取った場合に所得税が発生することとなります。

65歳未満でも「年金の繰り上げ受給」や「特別支給の老齢厚生年金」などの制度を活用することで早期に年金を受け取ることが可能です。

繰り上げ受給の詳細は「年金の受給年齢を60歳まで繰り上げると支給額が70%減額される」にて、特別支給の老齢厚生年金については「特別支給の老齢厚生年金とは|制度を理解し上手に活用するための知識」をご参照ください。

年金の税金はいくら源泉徴収される?計算方法を解説

それでは、老齢年金が所得税の発生基準に達している方はいくらの税金が発生するのか?まずは所得税の計算式についてお伝えしたいと思います。

年金の所得税計算式

所得税=(年金額ー社会保険料控除等、各種控除)×5.105%(所得税率5%×復興特別所得税率1.021%)

平成29年度の段階では、所得税率は5%なのですが、平成25年から平成49年12月31日までは復興特別所得税が加算され源泉徴収されることとなります。

また、年金額に対して5.105%の所得税が発生するのではなく、年金額から各種控除を引いた額に所得税率を掛け合わせることとなります。それでは、各種控除とはどのようなものが含まれるの確認をしてみましょう。

各種控除の一覧

扶養親族等申告書の返送を忘れるべからず

年金の扶養控除を受ける際に、日本年金機構から送付される「扶養親族等申告書」へ必要事項を記載し返送を行うことを忘れてはいけません。この「扶養親族等申告書」の返送を怠ってしまうと所得税率は10.21%と2倍になってしまうので注意が必要です。

年金の所得税計算式(扶養親族等申告書を未提出の場合)

所得税=年金額×10.21%(所得税率10%×復興特別所得税率1.021%)

年金も確定申告が必要?確定申告不要制度とは?

年金は雑所得扱いとなり所得税が発生することをお伝えしましたが、確定申告は「確定申告不要制度」を活用することで申告を不要とすることが可能になります。

以前、「年金だけで生活できる?家計簿・節約方法・税金など老後の疑問を解説」でもお伝えしておりますが詳しく制度を確認してみましょう。

確定申告不要制度とは、毎年決められた年金を受給する方にとって同じ手続きを行うのは非常に手間であるとして、この手続きを簡略化することを目的に整えられた制度となります。従って、以下の条件に該当する方は、確定申告が不要となります。

年金受給者で確定申告な不要な場合

  1. 年金等の収入が合計で400万円以下となる場合
  2. 公的年金等の全てが源泉徴収の対象となる場合
  3. 公的年金等に係る雑所得以外の所得が合計で20万円以下となる場合

雑所得以外の所得とは

生命保険や共済などの個人年金の所得や給与所得や生命保険の解約返戻金の所得など年金以外の所得のことを指している

年金受給者でも確定申告をした方が良い場合

確定申告不要制度の適用外の方や生活環境が変わった方は確定申告を行なった方が良い場合があります。それでは、年金受給者で確定申告を行なった方が良い場合を確認してみましょう。

年金受給者でも確定申告をする場合

  • 住宅の購入や住宅ローンを新規で契約した場合
  • 一定の医療費を支払った場合
  • 災害や盗難にあった場合
  • 年金収入が400万円以上ある場合
  • 年金以外の収入が20万円以上ある場合(仕事を続けている方や不動産所得がある場合など)
  • 2箇所以上から年金を受給している場合
  • 医療費控除や生命保険料控除を受けている場合

上記に該当する場合は、確定申告を行うことで税金の還付を受けられる場合がありますので、手間を惜しまずに確定申告を行うことをおすすめいたします。

年金の税金に関するまとめ

年金は雑所得となり所得税が発生することや計算式、確定申告の有無についてお伝えさせて頂きました。

基本的には源泉徴収された金額は振込されることとなりますので、支給された年金額が想定よりも少ないと感じた場合は税金が引かれている可能性があると理解しましょう。

また、受け取りできる年金額を知りたい方は50歳以上であれば年金ネットから確認が可能になりますので、使い方は「年金ネットの使い方|登録・ログイン方法から見込額の試算までガイド」をご参照頂き老後資金の計画を立てるようにしましょう。









全国320の法律事務所を徹底比較

ABOUTこの記事をかいた人

老後資金の教科書

老後資金の教科書は老後の生活をより豊かにするために、金融や老後に関する法改正などを中心に解説記事を掲載しています。 リバースモーゲージ、介護保険問題、年金カット法案、高額医療費の自己負担の増加など難しい制度を分かりやすくご紹介します。