老後貧乏の9割は単独世帯|65歳以上の生活保護受給率が50%超える老後の現実







65歳以上の生活保護受給世帯数が82万6656世帯となり高齢者世帯数全体の50.8%が生活保護を受給していることが厚生労働省から発表されたことは記憶に新しいと思います。実に2人1人は生活保護を受給していることになりますが、なぜ生活保護を受給するまで生活が困窮してしまったのか?老後貧乏に陥る理由と対策をご紹介したいと思います。

65歳以上の世帯構造を理解する

厚生労働省の「国民生活基礎調査の概況」を確認すると、65歳以上の単独世帯の割合が49%と一人で生活している人が非常に多くいることが分かります。単独世帯の男女比を見ると男性31.3%、女性68.7%と女性が圧倒的に多いことも分かります。

高齢者世帯の構造

実はこの単独世帯が高齢者の生活保護受給率の9割を占めていることが厚生労働省の調査結果として報告されています。単独世帯は、なにも生涯独身というわけではなく、死別や離婚が含まれますので誰でも単独世帯になる可能性が高いでしょう。

単独世帯が老後貧乏に陥りやすい原因

それではなぜ単独世帯が老後貧乏に陥りやすいのかを見てみましょう。

単独世帯が老後貧乏になる原因

  • 年金支給額が夫婦二人世帯よりも下がる
  • 最寄りに助けてくれる親族が少ない
  • 就労など老後の生活面での情報が不足している

年金支給額が夫婦二人世帯よりも下がる

夫婦二人世帯の年金支給額は、20万円程度の収入がありますが、単独世帯では11万円程度まで下がってしまいます。支給額が大幅に減少してしまいますので、その分、生活が厳しくなることは誰でも想像がつくでしょう。特に家計の四大支出と言われる「住宅費」「保険料」「教育費」「自動車費」の内、「住宅費」や「自動車費」は単独世帯の方が1人あたりの負担額が大きくなります。しかしながら収入は少ない。という状況ですので必然的に老後貧乏になってしまうことが分かります。

助けてくれる親族が少ない

単独世帯の特徴に、頼れる人が近くにいないという点も挙げられます。金銭的な援助が見込めなかったり、国の補助制度などの情報もなかなか入って来なく無駄な支出が増えている現状もあるでしょう。時代は刻々と変わっているので常に最新の情報を取得するにはインターネットなどを活用する手段もありますが、あまりインターネットを活用したことがなく情報を仕入れる術が限定されている方もいるでしょう。

就労など老後の生活面での情報が不足している

上記に付随しますが、顔の広い方であれば生活に困った時に仕事の紹介などもあるでしょうが、単独世帯で知り合いの少ない方はこのような機会もなかなか少ないと思います。特に単独世帯の68.7%は女性ということで、専業主婦しか経験がなく仕事をしたことがないと自らお金を稼ぐ方法が簡単に見つからないケースもあります。

老後貧乏にならないための方法

単独世帯を中心に老後貧乏の原因を紹介しましたが、今は夫婦二人で生活している方もいずれ単独世帯になることを考えると老後貧乏にならないための対策を行うべきでしょう。今回は基本的な対策をお伝えしますので詳しい老後貧乏の対策は以下の記事を参考にしてください。

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老後貧乏にならないための対策

  • 定年退職後も無理のない程度に仕事を続ける
  • 資産運用やリバースモーゲージなど老後資金を増やす取り組みを行う
  • 情報収集の術を学ぶ

定年退職後も無理のない程度に仕事を続ける

日本では60歳または65歳くらいが一般的な定年と言われる年齢であり、老後の始まりだと言われていますが、寿命は年々伸び続けています。少なくとも85歳までは生きると思った方が良いでしょう。そのため、できれば70歳くらいまでは何かしら仕事をすることが望ましいです。

特に専業主婦しか経験のない方は、老後をきっかけに仕事を始めることを強くおすすめします。これは老後資金に困窮していない世帯でも、万が一ご主人が亡くなった後に、残された奥様が自立した生活を営むために社会的な繋がりを増やしておくという視点で重要なことですので、「女性は家庭」という考えは捨てた方が良いと考えるべきでしょう。

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資産運用やリバースモーゲージなど老後資金を増やす取り組みを行う

計画的に老後資金を増やす取り組みを行うことは、就労期間を長引かせることと同様に重要なことでしょう。貯蓄性の高い保険への加入リバースモーゲージなど老後資金を増やすための方法は複数あります。自分達にどのような資産運用が適しているのか悩む場合は、ファイナンシャルプランナーに相談すると良いかもしれません。お金のプロとして的確なアドバイスをしてもらえるでしょう。

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情報収集の術を学ぶ

団塊の世代や団塊の世代ジュニアの多くはインターネットを当然のように活用していることでしょう。一方で配偶者の方もパソコンやインターネットは活用できますでしょうか?もし、あまり得意ではない。自宅にネットの環境がない。という世帯はこれからでも遅くはないので、情報の集め方を身につけるようにしましょう。もちろん、交流会などリアルなコミュニティへの参加は一番重要なことですが、他人に質問しづらいお金や健康の悩みなどはインターネットで調べることで簡単に情報を集めることができます。

情報の信ぴょう性の低いサイトに注意を

その際、単純に検索方法を教えるだけでなく、複数の情報を比較し、情報の信ぴょう性の高さを判断できるようにしましょう。闇雲に誤った情報を信じてしまわないように注意が必要です。ポイントは複数の記事を参照することと、情報提供者が専門家であるかが重要です。アフィリエイトサイトなどは情報に偏りができますので注意しましょう。

老後貧乏は”ちょっとした”ことで十分回避できる

ここまで老後貧乏の原因と対策をお伝えしましたが、老後貧乏は”ちょっとした”ことを改善するだけでも十分に対策できるものです。老後資金の計画をしっかりと立て、不足する場合は長めに働くなり資産運用、リバースモーゲージを行う。インターネットなどを活用し最新の情報を常に収集できるようにする。これだけでも多くの方は老後貧乏を回避できるでしょう。それでも老後貧乏になってしまう方がいるひとつの原因に「老後のうつ病」が挙げられます。

老後のうつ病に注意

知人、配偶者などの死別や親族との関係悪化、孤立など老後のうつ病の原因は特定されていませんが、様々なストレスにより「老後のうつ病」が発症してしまいます。この状態になると無気力で何をするにも億劫になってしまい、当たり前のことができなくなってしまいます。このような状態を避けるためにも趣味学習などを通じて常に刺激のある生活を送ることが非常に重要でしょう。

まとめ

老後貧乏は誰でも起こり得ますが、少しのことで対策できるということもお判り頂けたと思います。無理のない程度で老後資金の計画を立て、少しでも長く働けることが一番の対策になりますので、健康的な生活を行うことから始めましょう。









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