会社員の退職金の平均はいくら?学歴・企業規模・勤続年数別に解説







退職金が支給される企業は全国平均で75.5%とまだまだ多くの企業が退職金を支給している一方で、その割合は徐々に低下している背景があります。

お勤めの企業がいつ退職金がなくなるか不安も多いと思いますが、まずは退職金が支給される会社で勤務出来ているだけでも幸いと言えるでしょう。

では、一体いくらの退職金が支給されているのか?今回は勤続年数・学歴・企業規模別に退職金支給額の平均をお伝えしたいと思います。

また、退職金がどのように計算されているか知りたい方は「退職金はいくら?計算方法とシミュレーションを勤続年数・退職理由から算出」にて解説を行っておりますのでご参照ください。

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会社員の退職金平均支給額

まずは、厚生労働省の「平成25年就労条件総合調査結果の概況」をもとに勤続35年以上の学歴・職種別の退職金の平均支給額を確認してみましょう。

学歴職種退職金支給額
大学卒業管理・事務・技術職2156万円
高校卒業管理・事務・技術職1965万円
高校卒業現業職1484万円

大学卒業者で勤続35年以上の退職金平均支給額は2156万円となり、高校卒業者は1484万円〜1965万円が退職金の平均支給額となります。

同じ職種で比較しても学歴が異なるだけで200万円近くの差があることが分かります。

会社員の退職金|支給形式別の平均支給額

退職金には「退職一時金制度」と「退職年金制度」の2つがあり、それぞれ単独で支給する企業と併用する企業があります。約7割の企業が併用を採用しておりますが、実際どの程度、退職金の支給額に違いがあるのか確認してみましょう。職種は管理・事務・技術職となります。

退職金の種類大学卒業高校卒業
退職一時金制度1567万円1470万円
退職年金制度2110万円1822万円
併用2562万円2272万円

退職金の種類別の平均支給額を確認すると、退職一時金制度と退職年金制度の併用が採用されている企業では大学卒業者で2562万円、高校卒業者で2272万円となります。

退職一時金制度のみを採用している企業と比較すると1000万円近くの退職金に差が生まれることになります。

求人票などには「退職金制度:あり」など退職金制度の有無が記載されているケースが多いのですが、どのような退職金制度を採用しているかまでは記載されていないケースが大半でしょう。

入社時の面接では確認しづらい質問にはなりますが、老後の事を考えると知っておきたい制度の1つと言えます。

退職金の平均支給額は減少傾向

退職金の支給額は年々減少傾向が続いております。「2016年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」によると「学校卒業後直ちに入社し、その後標準的に昇進・昇格した者を対象に算出した退職金」は大学卒業者で2374万円、高校卒業者で2047万円となっております。

決して退職金が少ないという訳ではありませんが、退職金支給額の平均推移を確認すると以下のようになります。

大学卒業者高校卒業者
1992年2637.9万円2301.8万円
2002年2511.5万円2256.1万円
2008年2417.4万円2302.8万円
2010年2442.6万円2185.4万円
2012年2491.7万円2125.1万円
2014年2357.7万円2154.9万円
2016年2374.2万円2047.7万円

1992年には大学卒業者で2637万円、高校卒業者で2301万円あった退職金が、2016年には大学卒業者で2374万円、高校卒業者で2047万円と300万円近くまで退職金支給額が減額されております。

この流れは今後も続くと想定されますので、自分自身でも貯蓄を増やす取り組みが必要になるでしょう。

中小企業における退職金の支給実態

日本の97%が中小企業と言われておりますので、中小企業にお勤めの方も多くいるでしょう。

そこで中小企業の退職金平均支給額を東京都産業労働局労働相談情報センター「中小企業の賃金・退職金事情平成28年版」を参照し解説したいと思います。この調査では従業員10人~300人未満の都内の中小企業が対象となっております。

退職一時金制度のみが70.4%

先ほど、「退職一時金制度」と「退職年金制度」の併用が全体の7割を超えているとお伝えしましたが、従業員10人〜300人未満の中小企業に限定した調査では退職一時金制度のみを採用をしている企業が70.4%と最も多い結果となりました。

  • 退職一時金制度のみ:70.4%
  • 退職一時金制度と退職年金制度を併用:25.9%
  • 退職年金制度のみ:3.7%

退職一時金制度のみの平均支給額が大学卒業者で1567万円、高校卒業者で1470万円とお伝えしましたが、「退職年金制度」や「両制度併用」と比較すると「退職一時金制度のみ」の場合が著しく低かった背景には、上記のように中小企業の多くが「退職一時金制度のみ」を採用している背景があるでしょう。

また、退職金制度を採用している企業は69.8%という結果になります。

中小企業の定年時の退職金平均支給額

それでは、中小企業の退職金支給額を企業規模と学歴別に定年時の退職金支給額を確認したいと思います。

中小企業の退職金の平均支給額

学歴中小企業の退職金平均支給額全体平均の退職金支給額
大学卒業者1128.9万円2156万円
高校卒業者1082.9万円 1965万円

中小企業の退職金|退職一時金制度のみの平均支給額

学歴中小企業の退職金平均支給額 全体平均の退職金支給額
大学卒業者1016.4万円1567万円 
高校卒業者1041.6万円1470万円 

中小企業の退職金|退職一時金制度と退職年金制度併用の平均支給額

学歴中小企業の退職金平均支給額 全体平均の退職金支給額
大学卒業者1396.6万円2562万円 
高校卒業者1218.0万円2272万円 

中小企業の退職金|退職年金制度のみの平均支給額

学歴中小企業の退職金平均支給額 全体平均の退職金支給額
大学卒業者1052.1万円2110万円 
高校卒業者858.9万円1822万円 

中小企業の従業員数別の退職金平均支給額

実際に中小企業の企業規模別に退職金の支給額を確認すると、企業規模が小さくなるほど退職金支給額の平均が減少することが分かります。

従業員数大学卒業者高専・短大卒業者高校卒業者
10人〜49人1058.3万円991.7万円1011.1万円
50人〜99人1171.0万円1028.5万円1119.5万円
100人〜299人1278.8万円1152.6万円1235.6万円

勤続年数別の退職金平均支給額

退職金の支給額は勤続年数も考慮にいれるべきでしょう。先ほどまでの退職金平均支給額は定年時が基準となっておりましたが、以下は勤続年数を基準にお伝えしたいと思います。

東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情調査」を参照し「卒業後すぐに入社し、普通の能力と成績で勤務した場合の退職金水準」をモデルとして一覧表を作成いたしました。

勤続年数高校卒業者大学卒業者
自己都合会社都合自己都合会社都合
10年91.2万円122.2万円114.8万円152.7万円
15年174.7万円225.7万円225.1万円284.7万円
20年298.2万円361.7万円380.5万円457.7万円
25年444.7万円523.5万円562.6万円646.7万円
30年617.1万円704.0万円749.0万円856.0万円

勤続年数10年の退職金支給額の平均

勤続年数10年の平均退職金は大学卒業者で114.8万円、高校卒業者で91.2万円となります。

退職金の種類別の平均支給額も確認してみましょう。

退職金の種類高校卒業者大学卒業者
自己都合会社都合自己都合会社都合
退職一時金のみ89.7万円116.6万円110.2万円141.0万円
両制度併用96.6万円135.9万円123.4万円176.4万円

勤続年数15年の退職金支給額の平均

勤続年数15年の平均退職金は大学卒業者で225.1万円、高校卒業者で174.7万円となります。

退職金の種類別の平均支給額も確認してみましょう。

退職金の種類高校卒業者大学卒業者
自己都合会社都合自己都合会社都合
退職一時金のみ171.4万円216.8万円214.4万円259.1万円
両制度併用190.5万円251.5万円250.0万円338.7万円

勤続年数20年の退職金支給額の平均

勤続年数20年の平均退職金は大学卒業者で380.5万円、高校卒業者で298.2万円となります。

退職金の種類別の平均支給額も確認してみましょう。

退職金の種類高校卒業者大学卒業者
自己都合会社都合自己都合会社都合
退職一時金のみ290.4万円345.2万円362.5万円417.2万円
両制度併用331.9万円410.3万円425.0万円545.2万円

勤続年数25年の退職金支給額の平均

勤続年数25年の平均退職金は大学卒業者で562.6万円、高校卒業者で444.7万円となります。

退職金の種類別の平均支給額も確認してみましょう。

退職金の種類高校卒業者大学卒業者
自己都合会社都合自己都合会社都合
退職一時金のみ432.6万円501.4万円531.8万円585.0万円
両制度併用495.0万円588.6万円639.0万円786.9万円

勤続年数30年の退職金支給額の平均

勤続年数30年の平均退職金は大学卒業者で749.0万円、高校卒業者で617.1万円となります。

退職金の種類別の平均支給額も確認してみましょう。

退職金の種類高校卒業者大学卒業者
自己都合会社都合自己都合会社都合
退職一時金のみ603.8万円681.8万円697.3万円769.1万円
両制度併用680.3万円778.2万円864.4万円1047.1万円

まとめ

会社員の退職金平均支給額について企業規模、学歴別、勤続年数別に解説を行いました。

退職金は支給有無だけでなく、「退職一時金制度」のみ、「退職年金制度」のみ、「両制度併用」なのかによって支給額が大きく異なることが分かりました。また、企業規模が小さくなるほど退職金支給額が減少する傾向にあります

ご自身がお勤めの企業がどのような退職金制度を運用しているかは就業規則を確認する事でチェックができますのでしっかりと把握をするようにしましょう。









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