結婚で退職しても失業保険は受給できる?気になる疑問を徹底解説







結婚をきっかけに仕事を退職したが失業保険は受給できるの?」と疑問に感じる人も多い事でしょう。

まず、結論をお伝えさせて頂くと、結婚をきっかけに仕事を退職した場合も、失業保険の受給資格を満たしている場合は「失業保険の受給が可能」になります。

さらに、結婚によって遠方へ転居が伴う場合は「特定理由退職者」として優遇措置があります。そこで今回は、結婚をきっかけに退職した抱える失業保険の疑問を解説したいと思います。

結婚を理由に退職しても失業保険は受給できる

冒頭でもお伝えしたように結婚をきっかけに退職した場合も、失業保険の受給資格を満たしている場合は受給可能となります。まずは、失業保険の受給条件について確認してみましょう。

失業保険の受給条件1.雇用保険の加入期間

1つ目の条件は、雇用保険の加入期間になります。

結婚による退職は「自己都合の退職」に該当します。従って、雇用保険の加入期間は、「正当な理由がない場合の退職」に該当し、「離職前に2年間の間で雇用保険の加入期間が通算12ヶ月以上あることが条件」になります。

自己都合による退職受給条件
正当な理由がある場合離職前1年間に被保険者期間が通算し6ヶ月以上あること
正当な理由がない場合離職前2年間に被保険者期間が通算し12ヶ月以上あること

1ヶ月の起算方法については、「雇用保険の加入期間の内、給与支払いの基礎となる日数が11日以上ある場合」を1ヶ月としていますので、通常の正社員でお勤めの方であれば1年以上勤務することで上記の条件は満たされるでしょう。

失業保険の条件については「失業保険の条件|派遣社員やパート・アルバイトも受給資格があるか解説」にて詳しく解説をしておりますのでご参照ください。

失業保険の受給条件2.働く意思があり働くことが出来る状況にある

2つ目の条件は、働く意思があり働くことが出来る状況にあることです。

失業保険を支給する目的は再就職までの生活支援であることから、そもそも再就職するつもりがない人は失業保険を受け取る権利もないのです。

また、病気、怪我、妊娠などによってすぐに働くことが出来ない状況の人も失業保険を「すぐに」受給することは出来ません。この場合は、働けない理由が解決するまで失業保険の申請期限を延長することになります。

特に、結婚による退職の場合は、同時に妊娠しており働けない人もいることでしょう。そのような場合に、失業保険の延長について「失業保険は妊娠で退職した場合に受給できる?気になる疑問を解説」にて解説をしておりますのでご参照ください。

結婚をきっかけに転居が必要な場合は特定理由離職者になる

先ほど、失業保険の受給条件において「離職前に2年間の間で雇用保険の加入期間が通算12ヶ月以上あること」とお伝えしましたが、結婚をきっかけに通勤困難な遠方に転居する場合は「特定理由退職者」に該当し条件が緩和されます。

まず、失業保険の受給条件については、「離職前1年間に被保険者期間が通算し6ヶ月以上であること」になりますので、一般退職者よりも雇用保険の加入期間が短くても失業保険の受給が可能になります。

特定理由離職者は待機期間後すぐに失業保険を受給できる

加えて、自己都合退職の場合は「7日間の待機期間+3ヶ月間の給付制限」を受けることになりますので、失業保険が受給出来るまでに「4ヶ月程度の時間が必要」になります。

一方で、「特定理由退職者」に該当する場合は「7日間の待機期間後すぐに支給」となりますので、「退職後1ヶ月程度で失業保険の受給が可能」になるのです。

失業保険と扶養の関係に注意

次に「失業保険と扶養の関係」についてお伝えしたいと思います。

扶養に入るメリットとしては、国民健康保険や国民年金の支払いが発生しない点が挙げられます。気になるのは、「失業保険を受給しながら扶養に入ることは出来るのか?」という点になるでしょうが、基本的には扶養に入ることが出来ない。と言えます。

この理由には扶養に入るための所得条件が大きく関わっています。

扶養に入る条件

  • 税制面の扶養:納税者と生計を同じくし年間所得が38万円以下(給与所得のみの場合は年収103万円以下)の人
  • 社会保険の扶養:健康保険の被保険者と生計を同じくする配偶者の年収が130万円未満の人

扶養に入る条件は失業保険の基本手当日額が3612円未満

失業保険の1日あたりの支給額を「基本手当日額」と呼びますが、この基本手当日額に給付日数を掛けることで失業保険の受給額を算出することが可能になります。

さて、この基本手当日額ですが、扶養の条件である所得にみなされるのです。

従って「130万円 ÷ 360日(30日 × 12ヶ月)」で計算すると1日の所得を3612円未満に抑える必要が出てきます。要は、失業保険の基本手当日額が3612円未満でなければ扶養に入れない。ということになります。

そして、多くの人は、3612円以上の失業保険を受け取るケースが多いことから扶養に入れないと言えます。

扶養はどのタイミングで入り抜けるのか?が重要になりますが、給付制限がある人は、給付制限期間の3ヶ月間は扶養に入り、失業保険の給付開始前に扶養を外れ給付を受けるようにしましょう。その後、失業保険の給付が終了したら改めて扶養に入ることをおすすめします。

詳しくは「失業保険の給付中に扶養に入ることは可能?バレるとどうなるのか解説」にて加入のタイミングを解説しておりますのでご参照ください。

まとめ

結婚をきっかけに退職した場合に失業保険を受給できるか否かについて解説を行いました。

結論としては、結婚をきっかけに退職した場合も「雇用保険の加入期間を満たしており働く意思があれば失業保険の受給は可能」になりますので、手続きを行いしっかりと給付を受けると良いでしょう。

その際、扶養に入るタイミングや抜けるタイミングも重要になります。









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