失業保険の給付中に扶養に入ることは可能?バレるとどうなるのか解説







結婚や出産などをきっかけに仕事を退職し配偶者の扶養に入る人も少なくないでしょう。

その際、「会社を退職したので失業保険が受けられると意気揚々に申請をしてしまった結果、夫の扶養に入れなかった。」という問題が発生する可能性があります。

そこで今回は、「失業保険の給付中に扶養に入れる条件」「不正受給をした場合の罰則」「扶養に入るべきタイミング」をお伝えしたいと思います。

扶養の条件とは

扶養とは、同一世帯で暮らす家族によって生計が成り立っている人のことを指しており、扶養されている人のことを「被扶養者」と呼びます。

この扶養には「健康保険や年金の扶養」と「税法上の扶養」の2つに分かれており、管轄が異なることから条件もそれぞれ異なっております。

まずは、「健康保険や年金の扶養」と「税法上の扶養」の2つの条件についてお伝えしたいと思います。

健康保険や年金の扶養

健康保険や年金における扶養の条件は、健康保険の被保険者と生計を同じくする配偶者の年収が130万円未満となる場合は被扶養者として保険料や年金保険料を支払う必要はありません。

その際、扶養者が厚生年金加入者であれば被扶養者は第3号被保険者となりますので、保険料を支払っていないのですが、国民年金には加入しているとみなされます。

そのため、仮に20歳から60歳まで第3号被保険者であった場合は65歳になると国民年金が満額支給をされます。

税法上の扶養

税法上の扶養の条件は、納税者と生計を同じくしており年間の合計所得が38万円以下(給与所得のみの場合は年収103万円以下)の人が対象になります。

被扶養者が親族である場合は、納税者の課税所得から38万円が控除されます。また、配偶者の場合は、配偶者控除が適用され、同じく38万円が控除されます。

失業保険と扶養の関係

扶養の条件をお伝えしたところで、失業保険と扶養の関係において「扶養に入るための条件」と「扶養から外れてしまう基準」についてもお伝えしたいと思います。

まず、失業保険の給付額は所得扱いになります。

従って、扶養に入る条件は、「健康保険や年金の扶養」の場合は130万円(1日あたり3612円)未満であること、「税法上の扶養」の場合は103万円以下でなくてはなりません。

逆に、上記の金額を超えてしまうと扶養から外れることになりますので注意しましょう。

扶養になる前提では失業保険が給付されない

失業保険の給付額が扶養の範囲内であれば、失業保険も給付され扶養にも入れる。と思い込むと少々語弊があると言えます。

失業保険の条件|派遣社員やパート・アルバイトも給付資格があるか解説」でもお伝えしたように失業保険は再就職するまでの生活支援という側面があります。

そのため、結婚や妊娠さらには定年退職などにより、当面は働く意思がないという場合は失業保険の給付を受けることができません。

扶養に入るタイミングと外れるタイミング

では、いつ扶養に入るべきなのか?と疑問に感じる人も多いと思いますので、扶養に入るタイミングと外れるタイミングについてお伝えしたいと思います。

その際、的確なタイミングを決める基準に「給付制限があるか否か」があります。

給付制限がない人が扶養に入るタイミングと外れるタイミング

給付制限がない人は、離職と同時に国民健康保険と国民年金に加入し失業保険を受け取るようにしましょう。

この理由は、多くの人が失業保険の給付額が保険料の支払い金額よりも高いと言えますので、扶養に入り保険料が免除されるよりも失業保険を受けながら保険料を支払った方がお得と言えます。

給付制限がある人が扶養に入るタイミングと外れるタイミング

給付制限がある人は、給付制限期間の3ヶ月間は扶養に入り、失業保険の給付開始前に扶養を外れ給付を受けるようにしましょう。その後、失業保険の給付が終了したら改めて扶養に入ることをおすすめします。

少々面倒ではありますが、給付制限の3ヶ月間でも健康保険料や年金保険料の支払いが免除されるので節約効果としては高いでしょう。

扶養を隠し失業保険を給付した場合にバレるとどうなる?

とは言え、「扶養に入りながら失業保険の給付も受けたい」という考えが芽生えてしまう人も多いでしょう。

その際、結論をお伝えすれば確実にバレてしまい罰則の対象となりますので、不正受給とならないように十分に注意してください。

念のため、扶養に入っていることを隠し失業保険を受け取った場合にどのような罰則があるのかもお伝えしたいと思います。

国民健康保険料の未納分が請求される

扶養である場合は、国民健康保険料の支払いが免除されます。

その際、扶養の条件を超えて失業保険の給付を受けた場合は、国民健康保険料が未納扱いになり全額請求されることになります。

国民年金の未納分が請求される

扶養である場合は、国民年金の支払いも免除されます。

その際、扶養の条件を超えて失業保険の給付を受けた場合は、国民年金が未納扱いになり全額請求されることになります。

請求される金額は「国民年金保険料の金額はいくら?どのように決まるのか計算式を解説」にてお伝えしたように月額1万6,490円となりますので決して安い金額ではないでしょう。

医療費の7割分が請求される

扶養に入りながら失業保険の給付を受けている人が病院に掛かった場合は、保険負担分の7割が請求されることになります。

これは当然の話ではありますが、国民健康保険料が未納の状態でありますので、保険負担分についても返金が必要になるという訳です。

まとめ

失業保険の給付と扶養の関係について解説を行いました。

扶養の基準を理解した上で、失業保険の給付を受けるタイミングを的確に判断するようにしましょう。現在は、マイナンバーカードもあり収入があることや扶養であることなどはすぐにバレてしまいますので不正は出来ません。

また、不正をするまでもなくしっかりとルールを守れば一定の給付が受けられます。そのためにもまずは、自分自身がいくらの失業保険が受け取れるのか「失業保険給付額の計算手順と2018年最新の早見表で簡単チェック」にて確認をしてみましょう。









全国320の法律事務所を徹底比較

ABOUTこの記事をかいた人

老後資金の教科書

老後資金の教科書は老後の生活をより豊かにするために、金融や老後に関する法改正などを中心に解説記事を掲載しています。 リバースモーゲージ、介護保険問題、年金カット法案、高額医療費の自己負担の増加など難しい制度を分かりやすくご紹介します。