長期優良住宅はリバースモーゲージの担保として評価は上がるのか?







長期優良住宅は「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」を2009年に施行され、本格的な導入が進められています。平成27年3月末時点での累計認定数は59万戸を超えており多くの物件が長期優良住宅として建設がされています。今回は長期優良住宅を理解すると共にリバースモーゲージを活用した場合にどのような担保評価になるのかを解説したいと思います。

長期優良住宅とは

長期優良住宅は、複数の認定基準を満たした住宅で、長期に渡り住み続けることができる住宅を指しています。長年住める住宅を建築することで、解体などに伴う廃棄物を抑制し環境負荷の軽減や建て替えに伴う費用削減などを目的に推進されています。

長期優良住宅の役割

長期優良住宅に期待される役割とは一体どのようなものでしょうか?おおきく3つのポイントに絞りご紹介したいと思います。

長期優良住宅の役割

  • 環境資源の削減及び廃棄物削減による環境問題の改善
  • 中古住宅市場の活性化
  • 生活者の住宅購入資金の削減

長期優良住宅の役割1:環境問題の改善

環境保全を背景に国全体が環境資源の活用を抑制するように取り組む必要があります。住宅を1棟建設するだけでも多くの環境資源を必要としますが、さらに老朽化でリフォームなどで環境資源を活用していてはいくら緑豊かな日本でも限界がきてしまいます。

加えて廃棄物を出してしまうと廃棄するためにエネルギーを必要としますので、CO2が発生するなど様々なデメリットがあります。これを削減することができるとして長期優良住宅は非常に重要な役割を果たしています。

長期優良住宅の役割2:中古住宅市場の活性化

耐久性が高く、長年住み続けることができる物件は、中古住宅としても非常に魅力が高い住宅と言えるでしょう。しかしながら、国土交通省の「中古住宅流通促進 中古住宅流通促進 ・活用に関する研究会」の調査によると日本の中古住宅の流通シェアは13.5%と先進国でも低水準であり、米国の中古住宅流通シェア90.3%と比較すると大きく乖離している実情があります。長期優良住宅の浸透は中古住宅市場の盛り上がりにも関連することから非常に重要な施策と言えるでしょう。

中古住宅市場の盛り上がりはリバースモーゲージでも好影響

中古住宅市場の盛り上がりは、リバースモーゲージの返済でも大きく活躍してくれます。中古住宅の購入に抵抗感がなくなることで、買い手が見つかりやすくなり、リバースモーゲージ市場の発展にも寄与すると考えられます。

長期優良住宅の役割3:生活者の住宅購入資金の削減

中古住宅は新築住宅比べると購入価格が下がります。そのため、住宅の購入費用の削減につながることから住宅を保有する金銭的な影響が少なくなることが考えられます。現在は生涯賃貸マンションで過ごす世帯も増えていますが、賃貸マンションの賃料と物件の購入ではまったく同じ物件でも月々の支払いは「購入」の方が安く済みますし、老後の資産として住宅を活用し老後資金を確保できることから生活を安定させるため住宅の購入はメリットが高いでしょう。

長期優良住宅はリバースモーゲージでも高評価なのか

答えは「YES」です。土地を保有していることが条件になりますが、長期優良住宅は物件自体のスペックが非常に高く、売却後も済み続けることができることから、資産価値は通常の一般住宅に比べると高く評価をしてもらえるでしょう。通常は建物の資産価値は20年も住めば、ほぼ「0」として評価されますが、少しでも資産価値として認められることで融資額を増やすことにもなりますので非常にメリットと言えるでしょう。

リバースモーゲージを活用し長期優良住宅に住み替えをしたAさん

ここで、1つリバースモーゲージを活用し住み替えを行ったAさんの事例をご紹介します。

Aさんの事例

Aさんの年齢は60歳で子供世帯が30歳。現在息子のBさん家庭に子供が生まれることをきっかけに住宅の購入を検討しています。新築物件を検討しているのですが、BさんからAさんに二世帯住宅にしてはどうか?と誘いがありました。

FP
お子様から二世帯のお誘いがあったのですね。二世帯住宅であれば介護面や急な病気など早期発見ができますので非常にオススメですよ。
Aさん
そうですよね、それで二世帯住宅の費用を私たちも援助したいと思っていまして、リバースモーゲージを検討しています。やはり、自分の住宅を手放すということに抵抗がありまして。もし、息子家庭と折り合いが悪くなったときなどに帰れる場所があった方が良いと思っています。
FP
よい心がけだと思いますよ。リバースモーゲージの担保評価額は新築物件の援助に事足りる金額でしたでしょうか?
Aさん
はい、融資額は2,000万円が上限で融資可能のようでした。ただ、建物の評価はほぼ0円でしたね。
FP
そうですね、築年数が古い物件はなかなか建物自体が評価されるのは難しいかもしれませんね。ただ、これから新築で物件を購入されるということなら長期優良住宅を選択されてはいかがでしょうか?

長期優良住宅なら長期的に住み続けることを想定した住宅ですので安心ですよ。加えて息子さん世帯が定年を迎える年齢でも長期優良住宅なら多少でもリバースモーゲージを活用する際に評価してもらえる可能性がありますよ。

Aさん
それは良いですね。息子がリバースモーゲージを活用し、そしてまた新しい住宅に住み替えるなどができれば理想的に資金を確保することができそうですね。
FP
はい、Aさんのように中古物件の活用を促進することは国も推奨していることですし、地球環境にも良いことですので、ぜひ検討をしてみてください。
事例のポイントを整理

  • 現在の住宅を担保にリバースモーゲージを活用し資金を借り入れした
  • 借り入れした資金で長期優良住宅を新築で購入
  • 息子世帯も将来、長期優良住宅を担保にリバースモーゲージの活用を検討

長期優良住宅は地球にもお財布にも優しい

長期優良住宅とリバースモーゲージの関係性について解説を行いました。リバースモーゲージは住宅の評価額が高ければその分より多くの老後資金を借り入れできますし、地球環境にも優しいため非常にメリットが高いと言えるでしょう。加えて、中古住宅市場の発展は現役世代の物件購入費用の削減にもなりますのでこれから住宅を購入する方はぜひ検討することをおすすめします。









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老後資金の教科書

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