リバースモーゲージはマンションを担保にしても価値は高いのか?売却・借入の選択はないのか?







リバースモーゲージは戸建だけでなくマンションにも適用されるケースが増えています。一方で戸建に比べると融資の条件が厳しく設定される傾向にあります。今回は、「マンションを担保にリバースモーゲージを契約しても利点があるのか」制度面について詳しく解説を行います。

マンションを担保にする場合のリバースモーゲージの条件

マンションを担保にリバースモーゲージを活用する場合は、通常のリバースモーゲージの担保条件とは少々異なります。みずほ銀行の担保条件を確認すると、3点の条件があります。

債務者の年齢が100歳の時点で、マンションの築年数45年以内

「債務者が100歳になるときに築年数が45年以内」となると、65歳でマンションを担保にリバースモーゲージを活用する場合、100歳まで35年間ありますので、リバースモーゲージを活用する時点で、築年数が10年以内のマンションである必要があります。
これは55歳のときに新築マンションを購入することになりますので、なかなか厳しい条件ではあります。

専有面積が50平米以上の物件

1LDKくらいの間取りが一般的でしょうか。上記の築年数から考えると老後の生活のために購入した夫婦用のマンションをリバースモーゲージの担保として設定するようなイメージが湧きます。これはみずほ銀行の商品設計が「追加の老後資金を加えることでより充実した老後の生活を過ごす」というコンセプトがあるためでしょう。

マンション評価額が1坪当たり250万円以上かつ総額5,000万円以上

50平米の場合は15.125坪になます。少し計算をしてみましょう。

坪数1坪あたりの評価額評価額融資可否
15.125坪2,500,000円37,812,500円×
3,000,000円45,375,000円×
3,500,000円52,937,500円

仮に50平米のマンションの場合は1坪あたりの評価額が330万円以上必要になります。坪あたり330万円〜350万円クラスのマンションは比較的高級マンションの分類になりますので、やはり夫婦二人の終の住処として購入したマンションをリバースモーゲージの担保に設定することが連想されます。

マンションを担保にリバースモーゲージは活用するべきケーススタディ

ここまで、マンションを担保にリバースモーゲージを活用する場合の条件面を解説しましたが、仮に55歳で新築のマンションを購入した前提でケーススタディを見ることで自身が該当するかを見て見ましょう。

ケーススタディ1.マンションから介護施設への入居

 終の住処として55歳で新築マンションを購入。60平米の比較的高級なマンションだ。購入時は夫婦二人とも健康であり、介護の問題などは考慮していなかった。しかし、70歳を迎えるタイミングで妻の認知症が発症。徐々にコミュニケーションが取れなくなっていき、介護施設入居を検討する。しかしながら高額な入居金や月額費用を考えると老後の貯蓄だけでは、費用が賄えず、リバースモーゲージを活用し妻の介護施設の費用へ充てた。

ケーススタディ2.住宅の改修

 どう同様ではあるが、物件購入時は体の衰えを意識せずにマンションを購入したが、年齢とともに足腰が弱り、トイレや風呂、玄関の出入りが大変になったことで住宅の一部を改修することを決める。この費用をリバースモーゲージで資金を調達した。

ケーススタディ3.生活資金の確保

 夫婦は二人とも健康そのもの。75歳を迎えても変わらず。一方で、徐々に老後の生活資金が枯渇し始めたことや、孫の結婚式費用など突発的な支出に対応すべくリバースモーゲージを活用し老後の生活費の充実を確保した。

マンションの場合はリバースモーゲージよりも売却が良い?

東京スター銀行の場合、融資極度額は住宅(土地・建物)の場合は最大1億円ですが、マンションの場合は5000万円です。融資額の目安も戸建7割に比べるとマンションは5割程度です。そのため、マンションの場合はリバースモーゲージよりも売却の方がメリットは多いのではないか?と考えられますが、「リバースモーゲージ」と「不動産売却(自宅用)」どちらを選ぶ!?3つの違いと重視すべきポイントを解説でもご説明したように、売却してしまうと、その後の住まいで新たに賃料が発生することから安易な売却は避けた方が良いと考えられます。

通常の借り入れの方が条件は有利?

リバースモーゲージと売却を比較するだけでなく、通常の生活資金を借り入れる方が条件面でメリットがあるのではないか?とも考えられます。ここでは、条件面だけ見れば答えは「正解の場合もある」と答える方が適切かもしれません。

ただ、年金収入だけの場合、金融機関は簡単に貸付を行ってくれません。(この条件はリバースモーゲージよりも厳しいでしょう。)加えて「借金」を抱えることになりますので、相続時に「借金」も相続させる必要が出てきます。子供世帯に迷惑をかけることになりますのでこれも魅力的な選択ではないかもしれません。

マンションを担保にリバースモーゲージの選択はあり

リバースモーゲージはマンションを担保にしても条件が合えば非常に使い勝手が良い制度です。「問題はこの厳しい条件をいかにクリアするか。」です。

みずほ銀行の商品設計を読み解くと、比較的ゆとり資金の調達を目的にリバースモーゲージを活用する商品となっていました。そのため条件面も比較的厳しい条件でもありますが、複数の金融機関を問い合わせることで対処となる金融機関が見つかるでしょう。









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老後資金の教科書

老後資金の教科書は老後の生活をより豊かにするために、金融や老後に関する法改正などを中心に解説記事を掲載しています。 リバースモーゲージ、介護保険問題、年金カット法案、高額医療費の自己負担の増加など難しい制度を分かりやすくご紹介します。