リバースモーゲージがマンションに適用される条件を解説

「マンション」はリバースモーゲージの対象になるのか?という声を多く聞くことから、融資額の目安やそもそもマンションはリバースモーゲージの担保対象になるのかなど皆さんの疑問を解説したいと思います。

マンションが対象外になる理由

リバースモーゲージは居住用住宅が対象となりますが、取り扱う金融機関のなかには一戸建てのみに限定し、マンションを対象外としているところが多くあります。この理由は、リバースモーゲージを活用するにあたって担保とする不動産の「土地」が中心となり評価されることが挙げられます。土地に比べて建物は長年住むことで劣化し資産価値が減少することから担保上の価値が低いことが挙げられます。

他にも、リバースモーゲージの対象となる一戸建ては抵当権において「土地+建物」であるものの、マンションは土地と建物が分離しています。

確かに分譲マンションを購入したときは区分所有上、土地も按分して所有権を持つことができるのですが、仮にリバースモーゲージの借入金回収分として金融機関が不動産を回収したときに、他の部屋と繋がっている分譲マンションだと自由に改修したり、解体したりすることができません。

これは金融機関にとって大きなネックです。その観点から多くのリバースモーゲージでは、マンションを対象外としていると考えられています。

リバースモーゲージの担保にマンションを設定する条件

それでも一部金融機関では、リバースモーゲージの担保にマンションを設定することが可能です。マンションを担保にする場合の一般的な条件は「資産価値の落ちにくいマンション」であることが挙げられます。この資産価値が落ちにくいマンションとはどのような条件か確認してみましょう。

資産の落ちにくいマンションの主な条件

  • 現役世代の居住割合が高く、スーパーなど生活環境が充実している
  • 大消費地やターミナル駅が近くにあり、ベットタウンとしての位置を確立している
  • 犯罪率が低く、「治安が良い」とされる
  • 地盤が強固で、地震の影響が比較的低いとされている
  • 不動産物件が供給過剰ではない。

当然、これらの条件を網羅している物件は早々ありませんし、他に資産の落ちにくい要素はあります。そこで、金融機関が特に注視する条件を抜き出してみましょう。

マンションを担保に設定する場合の重要な条件

金融機関が注視する重要な条件

  • 築年数は15年〜20年よりも新しいことが目安
  • 駅徒歩10分程度が理想
  • 担保にするマンションが大都市圏など人口が多い場所である必要がある

築年数は15年〜20年よりも新しいことが目安

まず築年数は15年から20年よりも新しいマンションを条件にしているケースが大半です。一部立地によって緩和される可能性がありますが、基本的にはこの年数であることが多いようです。また、契約時ではなく100歳時点でのマンションの築年数で制限をかける金融機関もあります。最終的には物件の状態により変動があることから金融機関に問い合わせを行うことが望ましいでしょう。

駅徒歩10分程度が理想

これはアクセス環境によりますが、一般的に駅からの距離が近いほどマンションの不動産価値は上昇します。そして、担保のマンションを売却する際に高く売れる可能性があるのも駅近物件と言えるでしょう。

そのため、ひとつの目安として駅徒歩10分程度と思っていただければと思いますが、駅から仮に遠くても、バス停から近いなど代替えもありますし、マンションの状態が良いなどで評価がされるケースもありますので審査を依頼すること自体は問題ないでしょう。

担保にするマンションが大都市圏など人口が多い場所である必要がある

土地を担保にできないマンションの場合は、物件の処理方法が新たな居住者へマンションを売却することだけに制限がされてしまいます。そのため、大都市圏を中心に人口が多い場所でなければ、担保物件を購入する人が見つからない可能性が出てくることから人口が多い地域に制限されています。

マンションを担保にする場合の融資限度額の目安

目安として、マンションを担保とするときの融資極度額は不動産評価額の5割程度とされています。これはマンションの規模、築年数によって異なってきます。なお、金融機関によって「査定額」は変わるので、あらかじめ概ねの金額を想定していって、納得金額まで開きがあれば複数の金融機関を廻るのも賢い方法です。

全国を網羅している都市銀行では融資限度額が低くても、物件のある地元に密着をしている地方銀行や信用金庫からは比較的高い融資額を提示してもらえるというケースもあります。

また、年に1回程度の頻度で担保物件の再評価を行う金融機関が多く、物件の状態や市場の変化に応じて融資極度額の見直しが行われます。1年で大幅に値下がりすることは希ですが、場合によっては徐々に融資極度額が下がるというケースがあるかもしれません。

やはり、担保価値は戸建てに比べて土地が担保設定できないことや改修・解体の難しさから戸建を担保にリバースモーゲージを活用するよりは低い評価をされてしまうことが一般的です。

マンションの場合は売却or賃貸も検討した方が良い?

ここまでお伝えしたようにマンションを担保にリバースモーゲージを活用する場合、評価額が著しく落ちてしまいます。そのため、リバースモーゲージ「ありき」で考えるのではなく、売却や賃貸などほかの「出口戦略」を比較して、どの方法がお得かを考えることが肝要です。

売却ではその不動産の持つ評価額に近いところで売値がつく可能性もありますし、長期的に見ると賃貸が最も高い収益を得ることがあります。判断する方法としては、複数の不動産会社をあたること。売却の実績が豊富な不動産会社もありますし、賃貸を得意として同時に管理会社を経営している会社もあります。

それぞれの立場で所有物件の「査定」をしてもらい、リバースモーゲージ前提で動くのか、売却や賃貸を考えるのか決めることをお勧めします。 リバースモーゲージがいいのか、売却や賃貸を選択したほうがいいのかは物件によって異なります。専門家の意見を踏まえて、判断する必要があります。 

リバースモーゲージを活用するメリット

  • 住み慣れた住宅を手放すことなく老後資金を確保できる
  • 自分が亡くなった後も「猶予期間」がある
  • 老後資金は使い道が限定されておらず融資条件も比較的緩やか(資金用途に柔軟性がある)

上記の記事でもお伝えしておりますが、リバースモーゲージも売却も老後資金を確保できるという意味では変わりませんが、死亡時まで住宅に引き続き住めるというのがリバースモーゲージの大きなメリット。老後資金の確保において住み慣れた自宅を手放す必要ないためこれまで通り、老後の生活を送れます。

また、老後資金の「使い道が限定されない」ことも大きな魅力。老後資金は何にお金がかかるかわからない部分も多いため、汎用性はとても心強いです。

まとめ

基本的に、マンションはリバースモーゲージの対象になりづらい、対象となっても評価額(融資額)が低くなってしまうというケースは多いです。ただ、そのなかで対象となるマンションもあります。

マンションの出口戦略としてリバースモーゲージの活用を考えている方は、始めから例外として諦めることなく、一度問い合わせてみるようにしましょう。その際は、売却や賃貸といった他の方法と並べたうえで、その物件にとって最適解を探すことが大切といえます。

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ABOUTこの記事をかいた人

工藤 崇

株式会社FP-MYS代表取締役社長兼CEO。ファイナンシャルプランニング(FP)を通じて、Fintech領域のリテラシーを上げたいとお考えの個人、 FP領域を活用して、Fintechビジネスを開始、発展させたいとする法人のアドバイザーやプロダクトの受注を請け負っている。Fintechベンチャー集積拠点Finolab(フィノラボ)入居企業。執筆実績多数。東京都千代田区大手町。