みずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」を解説







リバースモーゲージは3メガバンクと呼ばれる三菱東京UFJ、三井住友銀行、みずほ銀行の三行がすでに提供を開始しています。今回は、このみずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」について制度の詳細を解説したいと思います。

みずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」の概要

みずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」はどのような制度設計になっているのか確認を行いましょう。以下はみずほ銀行の公式サイトより一部抜粋をしております。

利用年齢契約者が55歳以上であれば上限なし
所得条件年金収入程度で可能。融資額に応じた所得審査はあるでしょう。
担保住宅戸建(土地・建物)、マンション(マンションは一部追加条件あり)
資金使途
  • フリー口:原則自由(事業資金は除く)
  • 目的口:老人ホームへの入居金や住宅のリフォームなど資金使途が予め決まっているもの資金
融資極度額フリー口と目的口の合計が1000万円以上2億円以内であること
融資極度額の見直し年1回見直しを行い、融資極度額の見直しを実施
金利

変動金利:短期プライムレート

  • フリー口の金利:短期プライムレート(基準金利)+年2.0%の変動金利
  • 目的口の金利:短期プライムレート(基準金利)+年1.5%の変動金利
返済方法元本は債務者死亡後、金利は貸越元金に組み入れます
保証人保証会社と契約を結ぶため、個人では不要
事務手数料契約に関する事務手数料は無料。抵当権設置等の費用は別途自己負担
対象地域東京都,千葉県,埼玉県,神奈川県

フリー口と目的口は金利が異なる

みずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」には、資金使途が自由であるフリー口と活用する目的が定まっている目的口の二つの種類があります。一見、何にでも活用できるフリー口の方が良さそうに見えますが、「金利」が異なりますので利用目的が決まっている場合は「目的口」の方が良いでしょう。

フリー口と目的口の金利の違い

それではフリー口と目的口の金利の違いを見てみましょう。

フリー口の金利3.475%
目的口の金利2.975%

フリー口と目的口では0.5%の金利差があります。金利の0.5%は小さいようで非常に大きいものです。実際にどのくらいの差が出てくるのか金利を計算してみましょう。

1000万円に対して発生する金利の差

  • フリー口:1000万円×3.475%=347500円
  • 目的口:1000万円×2.975%=297500円

年間の金利差は5万円になります。仮にこれを10年間支払った場合は50万円の差が生まれてきますので、たとえ0.5%でも目的が決まっているならば目的口を選択した方が良いでしょう。

金利は貸越元金に含むとは?

通常のリバースモーゲージは元本の返済は債務者が死亡後となり、毎月金利の支払いを行いますが、みずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」は貸越元金に含めるという表記になっており、毎月の金利の返済は発生しません。貸越元金とは金利が元金に上乗せされ、返済時にまとめて返済する仕組みですが、詳しく解説したいと思います。

貸越元金で毎月の返済は不要

1000万円を目的口で借り入れを行い10年後契約者が死亡した場合(金利は固定とであると仮定する)

  • 年間の金利297,500円×10年=2,975,000円の金利が発生する

この297万円の金利を通常であれば毎月返済しますが、貸越元金に含める場合は、返済時にまとめて返済します。

  • 借入金1000万円+金利297万円=1297万円の返済が発生するということです。

配偶者への契約の引き継ぎはケースバイケース

みずほ銀行の公式サイトには配偶者への契約の継続有無について掲載はありませんでしたので、直接、みずほ銀行に問い合わせを行なったところ、リバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」は配偶者への継承はケースバイケースである。という回答をいただきました。このケースバイケースというのは一概に引き継ぎができないという訳ではなく、都度、一つ一つの家庭に合わせて判断を行なっているようです。

リバースモーゲージは一人一人柔軟に対応する

電話で確認では、リバースモーゲージは1世帯毎に様々な事情があるので、ルールに縛られるのではなく柔軟に契約者やその家族の話を聞きながら判断する。とのことでした。まだまだ新しい制度故に、この丁寧な対応は利用者に寄り添った対応で素晴らしいと評価ができるでしょう。そのためみずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」を利用した際に、配偶者への継承ができるかはその時にしっかりと担当者と話し合いをすることをおすすめします。

担保は戸建もマンションも可能だがエリアが限定的

みずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」は東京スター銀行同様に戸建とマンションを担保に設定することが可能です。一方で、対象地域が東京都,千葉県,埼玉県,神奈川県とエリアが首都圏に限定されていることから地方部の方は利用できないデメリットがあります。やはり担保価値の高いエリアに集中しているためだと思いますが、今後のエリア拡大には期待したいところです。

みずほプライムエイジでマンションを担保にする条件

マンションを担保にする場合、通常の戸建よりも条件が厳しくなりますが、みずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」にはどのような条件なのか確認してみましょう。

マンションを担保にする場合の条件

  • 利用者の年齢が100歳の時点で、マンションの築年数が45年以内であること
  • 専有面積が50㎡以上のマンション
  • 不動産評価額が1坪当たり250万円以上かつ総額5,000万円以上のマンション

55歳以降に購入したマンションでないと対象にならない?

この条件ですと、そもそも55歳以降に購入したマンションでないとみずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」の担保対象にはなりません。多くの方が”それでは利用できないではないか。”と思うと思います。その他にも長年住み続けたマンションの不動産評価額が5000万円以上である物件は非常に少ないでしょう。そこで、この条件をうまく活用する方法をご紹介します。

使い切りの終の住処としてリバースモーゲージを活用

老後の住み替えとして、自分たちの生活のサイズに合わせたマンションを購入する方が増えていますが、この「新しく購入するマンション」を担保にすることで上記の条件をクリアすることが可能になるでしょう。これから購入する住宅は通常であれば住宅ローンで購入しますが、これをリバースモーゲージで購入するという意味です。詳しい仕組みを解説していますので、こちらで方法を確認してください。

リバースモーゲージを活用し新築物件を購入する方法

2017.06.07

ここで貸越元金に含める制度が役に立つ

先ほど金利で解説をおこないましたが、この仕組みを活用すると新築住宅にリバースモーゲージの契約中は0円(管理費除く)で住むことができるのです。これは老後の生活にとっては非常にメリットがあると言えるでしょう。返済も担保のマンションを売却して返済を行いますので返済に困る心配も低いでしょう。

まとめ

みずほ銀行のリバースモーゲージ「みずほプライムエイジ」を紹介しました。限られたエリアしか利用が出来ないデメリットがありますが、金利を後払いにできることは老後の生活を安定させることにも繋がります。できる限り利用の目的を決めて計画的にリバースモーゲージを活用できると非常にメリットのある制度と言えるでしょう。









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老後資金の教科書

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