リバースモーゲージの活用法として、「住宅の住み替え」や「住宅のリフォーム」が挙げられます。自宅を売却することなくリバースモーゲージで資金を調達し、理想の場所で新たな生活を築くことや、自宅をバリアフリーにリフォームするなど様々な選択肢があります。そこで、「住み替え」や「リフォーム」することで得られるメリットを解説します。
目次
リバースモーゲージを活用し住み替えをするメリット
リバースモーゲージを活用し住み替えを行うメリットは、転居に伴う費用を借入できることや、転居中に物件を賃貸することで副次的な収入が得られる可能性があることが挙げられます。それぞれ詳しく解説を行います。
転居費用を一括で借入できる
住み替えには一時的に大きな支出が伴います。これを老後の貯蓄から支払うと、老後の生活にも大きく影響を及ぼすでしょう。そのため、住み替え費用を一括で借入できるリバースモーゲージは非常にメリットが高いと言えます。
転居中は賃貸収入が得られる
転居中の自宅を賃貸物件扱いにし、その期間中、家賃収入を得ることができる商品があります。もちろん、長年居住した物件ですので、なかなか借り手が見つからないというケースもあるでしょうが、少額でも副収入が得られる可能性があることはメリットとして大きいでしょう。
自宅の売却よりも金銭的ハードルが低い
物件の売却とリバースモーゲージを比較するケースはよくありますが、売却の場合、買い手が見つからずその期間に二重の支払いが発生することや初期費用がリバースモーゲージよりも高額であるなどのデメリットが伴います。その場合もリバースモーゲージは、比較的柔軟に審査が進むことがメリットでしょう。
リバースモーゲージを活用し住み替えする理由
リバースモーゲージを活用し住み替えを行う理由として、「いずれ、自宅に戻れるようにしておきたい」というニーズがあるようです。今回は2つのケーススタディからどのような使われ方をしているのか見てみましょう。
ケーススタディ1
ケーススタディ2
リバースモーゲージを活用しリフォームをするメリット
続いて、リバースモーゲージで資金を調達し住宅をバリアフリーにリフォームするメリットを解説します。
固定資産税が減額される
平成30年3月31日までバリアフリーリフォームの固定資産税の減額がなされます。具体的な条件を見てみましょう。
固定資産税減額の適用要件
減額範囲 | 固定資産税の3分の1を減額することができる |
適用条件 | バリアフリーリフォーム100平米相当分までを固定資産税の減額対象にする |
適用者 | 65歳以上の方、要介護または要支援の認定を受けている方、障がい者 |
期限 | 平成28年4月1日以降改修工事 |
対象物件 | 新築された日から10年以上を経過している物件であり50平米以上 |
適用範囲 | 通路幅の拡幅、階段の勾配緩和、浴室、便所、手すり付け、段差解消、出入り口の戸改良、滑りにくい床素材の取り替え |
申請金額 | バリアフリーリフォーム費用が50万円以上であること |
固定資産税減額の手続き
申請期日 | バリアフリーリフォーム完了から3ヶ月以内 |
申請書類 |
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リバースモーゲージで地域の発展に寄与
地方都市だけでなく都心部でも空き家問題は深刻化しています。空き家が増える原因の1つに建物が立っていない土地は固定資産税が最大で4倍以上発生してしまうことが挙げられます。この場合、高齢者が亡くなり親族が相続をしたものの誰も住まず、解体しようにも費用も固定資産税も高くなるため、そのまま放置される現状があります。
空き家問題の解決に繋がるリバースモーゲージ
そこで、空き家問題の一手として、住み替えを中心にリバースモーゲージの商品を提供している金融機関があります。「常陽銀行の住活性スタイル」を紹介しましたが、住宅を担保にするのではなく、自宅を賃貸契約させ、その家賃を担保にすることでリバースモーゲージとして資金を借入できる新しい制度も誕生しているので検討の価値は高いでしょう。
まとめ
リバースモーゲージは住み替えやリフォームに必要な資金を一括で借入ができるメリットがありますので、老後資金が足りずに住み替えやリフォームの決断が出来ていない場合は、リバースモーゲージを活用することは良い選択でしょう。