リバースモーゲージのリスクを徹底解説!長寿化・金利上昇・不動価値下落の3大デメリットと対策方法を理解する!







リバースモーゲージは老後資金を得ることにおいて非常にメリットの高い制度ですが、どんなものにもリスクは付き物です。今回は、このリバースモーゲージのリスクについて深掘りをしたいと思います。

リバースモーゲージ3大リスク

リバースモーゲージには長寿化・金利上昇・不動産価値下落の3点が大きなリスクとして考えられています。この3大リスクとは一体どのような影響を私たちの生活にもたらすのでしょう。一言で言えば「先が読めないリスク」と言っても良いでしょう。それでは、ひとつずつ解説を行います。

長寿化リスク

仮に2000万円を融資限度額として、リバースモーゲージで老後資金を調達できたとします。上限が2000万円ですので、5年で2000万円を使いきろうが、30年で2000万円を使い切ろうが同じことですが、当然、5年よりも30年の方が月あたりで使用できる金額が多くなります。

リバースモーゲージで使用できる融資金額イメージ

 2000万円を5年で使用する場合
2000万円÷60ヶ月=33万円

 2000万円を30年で使用する場合
2000万円÷360ヶ月=5.5万円

5年と30年では使用できる金額が大きく異なります。ただ、これ自体は当然のことですので、計画が立てられれば大きな問題にはなりません。ここでの長寿化リスクの問題は、「いつ亡くなるのか分からない」という点です。

リバースモーゲージを活用後、5年で亡くなることも30年以上生きることもあります。リバースモーゲージの「融資限度額」までお金を使ってしまった場合、融資が受けられなくなる。ということが問題です。

金利上昇リスク

次に、「金利上昇リスク」についてですが、リバースモーゲージは一度契約すると長期間契約を行う商品です。30年以上も契約するケースもありますが金利の変化は同然ながら発生するでしょう。

今から30年前を振り返るとちょうどバブル期でしたが、この時は超高金利でした。今は逆に超低金利と30年もあれば様変わりするものです。リバースモーゲージの多くは「変動金利」を採用していますのでこの変化の影響を受けてしまいます。

不動産価値下落リスク

3大リスクの3点目として「不動産価値の下落」ですが、2017年現在に2000万円の融資が可能な物件を所有していたとしても、30年後の2047年にこの物件が変わらず2000万円の価値がある物件なのか?という部分が焦点です。建物は基本的に融資を受けるタイミングで、評価額はほぼ0に近い状態です。

 20年も住むと上物は劣化し資産価値としては著しく下がるため。

そこで「土地」の評価額が融資金額を決める最大のポイントですが、再開発地域に該当し、土地の評価額がうなぎ上りに上昇するケースもあれば、過疎化が進み土地評価額が下落する恐れもあります。

リバースモーゲージの最大リスクを想定する

3大リスクの危険性をそれぞれ別軸で解説を行いましたが、本当のリスクはこの3大リスクの同時発生です。詳しく見てみましょう。

上の図のように、長生きリスク・金利上昇・不動産価値の下落が仮に同時発生すると、融資極度額に達してしまうだけでなく、融資限度額を超えてしまった分の返済が必要となるでしょう。さらにその金利の支払いも超高金利状態では、非常に高額になってしまいますので、リバースモーゲージの最大リスクはこの「3大リスクの同時発生」にあります。

この他、リスクよりはデメリットに近いこととして、「相続人全員の承諾を得る必要がある」という点もあります。債務者だけの判断では契約できないので手間がかかるというデメリットを理解しましょう。

リバースモーゲージのリスク対策

リバースモーゲージのリスクについて解説を行いましたが、「先が読めないリスク」を考えると契約まで躊躇してしまいます。それでも、リバースモーゲージの契約件数が年々上昇している理由にはリスク対策の方法があるためです。そこで、リバースモーゲージのリスク対策を理解し、安全な老後の生活を送ることができるようにしましょう。

融資極度額の見直し

多くの金融機関は1年単位で融資極度額の見直しを行います。そのため上記の図のように「気が付いたら融資極度額をオーバーしていた。」のような事象は起こりづらいでしょう

そもそも不動産は株などに比べて比較的価格変動が安定している金融商品ですので、震災など特別な理由がない限りは1年単位で変動幅を把握できればリスク回避につながるでしょう。

変動金利は定期的に確認する、加えて預金連動型金利を選ぶ

金利は変動しやすく、国の政策も関連してきます。一方で、極端な金利変動を起こしてしまうと日本経済自体が崩壊する危険性があるので慎重に進められるものです。住宅ローンも例外なく影響を受けますので、ここを気にしていては、住宅ローンですら契約ができないでしょう。

ただ、それでも「不安」は付き物です。そのため、東京スター銀行などが提供している「預金連動型金利」は非常に素晴らしい制度です。これは融資額全体ではなく、実際に融資を受けた分のみにしか金利が発生しません。そのため、金利変動のリスクを低減してくれるでしょう。

老後資金の計画は毎年見直す

長寿化リスク・不動産価値・金利上昇は、その時の時勢に合わせて変動しますので、毎年1回は時勢に合わせて老後の資金計画を見直すことがベストでしょう。そのため、リバースモーゲージの融資額も必要な時に必要な分だけ使用することで、リスクを大幅に低減してくれます。

リバースモーゲージのリスクばかりに目を向けてはいけない

ここまでリバースモーゲージのリスクと対策をご紹介し、まだ不安が払拭できていない方もいるかもしれません。当然のことですが、リスクがなく老後資金を確保できるのであればその選択が最善です。一方で、これまでの人生においてもある程度のリスクを背負って生きてきたと思います。

例えば、「投資」であれば元本割れのリスクや住宅ローンであれば、リバースモーゲージのようなリスクに加えて、返済ができないかもしれないという不安も一緒に背負ったと思います。

このように一定の金額を調達するためには、相応のリスクを背負う必要があるということも理解する必要があるでしょう。リバースモーゲージも例外ではありませんが、困窮した老後の生活を送るよりも充実した老後の生活を重視した方が、残りの人生を有意義に過ごせるのではないでしょうか。

計画的にリバースモーゲージを活用することが重要

リバースモーゲージのリスク対策方法を紹介してきましたが、金融機関も債務者にとってより便利に使いやすい金融商品にすべく様々な対策を講じています。

老後は、健康状態の変化なども起こりますので、経済状況だけでなく家庭の変化にも目を向けながら計画的に老後資金を活用しリスクを低減させましょう。









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老後資金の教科書

老後資金の教科書は老後の生活をより豊かにするために、金融や老後に関する法改正などを中心に解説記事を掲載しています。 リバースモーゲージ、介護保険問題、年金カット法案、高額医療費の自己負担の増加など難しい制度を分かりやすくご紹介します。